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Vol.97
2026年7月7日
6月4日、福島県伊達市にある聖光学院高等学校で全校生徒を対象に、環境省職員による出前授業が行われました。県内外から多くの生徒が集まる同校で、福島で学ぶ意義の一つとして東日本大震災と原発事故への理解を深め自分事として考えることを目的に、環境省と連携して実施されたものです。
はじめに、岩野正二校長が、避難指示が出された地域の中学校校長としての体験を交えて、講義を自分自身の生き方や、これからの社会を考える大切な時間として欲しいと挨拶されました。続いて、福島地方環境事務所 復興再生利用企画課の小川理士氏が「自分事として考えてほしい東日本大震災と福島の原子力災害 これまでとこれから」というテーマで講義をしました。
岩野校長
福島地方環境事務所 小川氏
講義は、震災と事故発生から現在までの経緯や、福島の環境再生に向けた取り組みに関する内容です。また、除染によって発生した除去土壌は、2045年3月までに福島県外で最終処分することが国の責務として法律で定められており、日本全体で考えなければならない問題であることを伝えました。
福島の人々が大きな被害を受け、負担を受けてきたこと、中間貯蔵施設が双葉町と大熊町の人々の苦渋の決断のもと整備されたこと、施設内にある神社が事故から15年が経った現在も大切に守られていることを紹介し、故郷を離れざるを得なかった人々の思いを考えてほしいと語りかけました。
中間貯蔵施設に保管されている除去土壌の約4分の3は、適切に管理して復興再生土として道路などの公共事業で活用される予定であることが説明されました。また、放射線が健康に与える影響についても分かりやすく解説し、もし自分の身近な場所で復興再生利用が行われることになったときには、正しい情報をもとに考え、自分の意見を持つことが大切と話しました。
講演の様子
講演後のインタビュー
講義後の取材インタビューで、生徒たちは「除染で出た土に対して怖いイメージがありましたが、再生利用という形で使えることがわかりました」「学んだことや経験を踏まえて、震災後に生まれた世代へも伝えていきたいです」など、分かったことや考えたことを話していました。
さらに、講義後のアンケートで「この課題を多くの若い世代が知り、自分事として考えていくためには、どのような取り組みが効果的だと思いますか」との問いに対し、「多くの人や若者の目に入るように、テレビのCMやスマートフォンの投稿などインターネットを活用した情報発信が効果的だと思う」「実際に現地に足を運んで見学をしてもらう機会を作る」「学んだことを話し合ったりすることで深く考えることが大切だと思う」といった意見が挙げられました。
環境省と環境再生プラザでは引き続き、放射線知識の向上や環境再生への取組について情報発信をしてまいります。