桑折町防火水槽除染実証実験(平成26年3月12日~13日)
防火水槽内の水には基本的に放射性物質は溶け出していないため直接排水できる。
今回の実証試験では、時間短縮と底泥の巻き上げ防止を目的として吸水ポンプフィルターろ過装置を使用し、排水を試みた。
- うわ水の排水
・フィルターろ過装置を使用して防火水槽内のうわ水を排水した。(排水量4リットル/秒)
※うわ水を採取し、水の濁りを検査した結果、SS(浮遊物質量)は、14.5mg/ℓであり、「水道1級自然保全及びA以下の欄にあげるもの」の基準値(25mg/ℓ)以下であった。
※近隣住宅地への影響(不安感)を考慮し、排水溝にゼオライトによる簡易的なろ過装置を設置した。
- 水槽内汚泥回収
うわ水の排水後、効率的に底泥を回収するため、凝集剤を投入し、水と底泥を分離させて底泥を回収した。
水切りフレキシブルコンテナを使用して汚泥回収を行い、水を切ったのち仮置場へ搬入した。
- 水槽内の清掃
水切りトンボ、デッキブラシ、ちりとりなどを使用して水槽内集水枡(60×60×52)へ汚泥を集積し回収した。
- 防火水槽内モニタリング
水槽内の4辺方向(4箇所)を測定したところ測定値0.099~0.100μSV/hであった。
- 水張り
消火栓を使用し、水張りを実施した。
- 仮置場にて脱水作業
仮置場にてつり下げにより脱水処置を行った。
※つり下げによる水切り後の水を採取し測定した結果、放射性セシウムは不検出であった。
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吸水ポンプフィルターろ過装置
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フィルターろ過装置を使い排水
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排水後汚泥の回収
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放射線線量率の測定
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底泥脱水処置