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Vol.45
2023年3月9日
なすびさんをナビゲーターに迎え、2022年12月10日に「なすびと行く!ふく知るチャレンジモニターツアー」を実施しました。なすびのギモンホームページの「ふく知るチャレンジ」*2の設問に関連する場所を訪れ、福島の環境再生の現状を自分の目で知って学んでいただく機会として企画、22名が参加されました。
ツアーでは始めに浪江町のエゴマ農地を訪れました。案内いただいた和泉亘さんは、2020年にエゴマの生産加工を行う「なみえファーム」を起業され、数年でその生産量が福島県内No.1になったとの事です。広大なエゴマ農地を前にして和泉さんから開業からの苦労と現況、そして今後は「浪江町に加工場を作り、新しい商品を生み出していきたい」との意気込みを語られました。
お昼には、道の駅なみえで地元の名物「うけ丼」をいただきました。地元の請戸港で水揚げされたシラスなどの魚介類がボリュームたっぷりで、美味しくいただきました。
午後からは、相馬妙見宮初發(みょうけんぐうしょはつ)神社を訪れました。宮司の高倉洋尚さんから震災で傾いた社殿が、多くの方の支援により再建が進められ、2019年11月に社殿の修復が完了したことや、「昔から、神社やお寺を中心にコミュニテイが発展してきたので今後、地域の方々が集まる場所になれば」と語られました。
続いて、帰還困難区域内にある中間貯蔵施設を見学しました。中間貯蔵工事情報センターの千葉広明さんの案内で、展望台から土壌貯蔵施設を見ながら、「膨大な量の除去土壌が保管されていることなど福島の現状を知っていただくため、今後もたくさんの方々に見学にお越しいただきたいです」との話がありました。
次に訪れた「ネクサスファームおおくま」では徳田辰吾工場長から、効率的な栽培や作業ができる『環境制御システム』によるイチゴ栽培や『GAP』に基づく生産工程管理等の説明がありました。見学後は、ミニケーキといちごゼリーの試食があり参加者で美味しくいただきました。
続いて、昨年7月に交流と産業創出の場として旧大野小学校から生まれ変わった「大熊インキュベーションセンター」を訪れました。運営を委託されているビジネスゲートウェイ株式会社 代表の吉田学さんから、「ここを拠点として避難している住民の方をはじめ、大熊町を訪れる方、新たな事業を考えている起業者など、様々な人が立ち寄れる場所にしていきたい。ここから新たな産業創出や交流人口の拡大につなげていけたら」とのお話がありました。
その後、参加者全員でツアーを振り返りました。参加者からは、「若い方が頑張っている話を聞いて良い機会に恵まれた」「次の世代に課題を残さない方法で今やれることをやって積み重ねていくことが大切」などの感想をいただきました。
最後に、なすびさんから「多くの方が現地に足を運んで浜通りの環境再生への動きと課題解決への取組みを感じてほしい」と話されました。
なお、このツアーの様子について、TV番組「なすびのギモン パート10」で、「なすびと行く!ふく知るチャレンジモニターツアーってどうなっているの?」のタイトルで、KFB福島放送で3月21日(火)21時50分から放送予定です。また、放送後は環境再生プラザホームページでご視聴いただけます。ぜひご覧ください。