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Vol.71
2024年9月19日
帰還困難区域内に定められた特定帰還居住区域*で、2020年代をかけて帰還意向のある住民が帰還できるように環境を整備するため、国による除染などが進められています。同区域のうち、昨年の12月に大熊町と双葉町、今年の6月に浪江町、9月に富岡町で除染や家屋の解体が始まりました。
浪江町では、6月20日(木)に羽附地区で農地の除染作業が報道公開されました。「原発事故から13年以上経過したなか、帰還を望まれている方々に1日も早くお戻りいただけるよう着実に除染を進めて参ります」と福島地方環境事務所の関谷毅史所長が冒頭に挨拶し、同事務所担当課の課長から作業概要等を説明の後、除草と重機による表土の剥ぎ取りが行われました。
富岡町では、9月5日(木)に深谷行政区で除染が始まりました。報道公開された宅地では、浪江町と同様、福島地方環境事務所から挨拶と説明の後に、家屋の雨どいのふき取りや除草作業が行われました。これにより、これまでに特定帰還居住区域が定められた4町すべてにおいて、除染による放射線量の低減や、家屋の解体などによる環境整備が始まりました。
環境再生プラザでは、今後もさまざまな機会を通して、地域の復興や環境再生に向けた取り組みの情報発信を行ってまいります。
*特定帰還居住区域
将来にわたって居住を制限するとされてきた帰還困難区域(特定復興再生拠点区域を除く) に、2020年代をかけて帰還意向のある住民が帰還できるよう、必要な箇所の除染やインフラの整備を進め、避難指示を解除し、住民の帰還・居住を可能とするものとして定められる区域です。