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福島県浜通りを縦貫する常磐自動車道広野インターチェンジ(IC)と常磐富岡IC間が、予定よりもひと月早い平成26年2月22日、約3年ぶりに再開通しました。
環境省による除染は、回収型高圧水洗浄などの新技術の導入、作業員の努力によって、降雪等の影響による遅れを取り戻し、当初の予定通り平成25年6月に終了しました。また、東日本高速道路株式会社(以下NEXCO東日本)による復旧工事も完了し、その後のモニタリング検査で、空間線量率が目標値を下回ったことも確認されました。
同日、この区間の再開通式が広野ICで開催され、地元の富岡・楢葉・広野町長はじめ、福島県知事が出席しました。列席した環境省・井上信治副大臣は「この除染作業の特徴は、NEXCO東日本による路面舗装等の復旧工事等による線量低減も考慮して実施した点です。この遮へい効果が働き、当区間の除染の目標値である毎時3.8μSvを大きく下回ったことも確認できました。この除染とインフラ復旧の一体的施工は、復興を加速させる好事例であり、今後の除染においても線量の低減、廃棄物の削減、工期の短縮を同時に可能とすることが期待されます」と挨拶しました。式典後には、出席者により、復興を祈念した植樹やプレートの除幕式が行われました。
今回の再開通により、常磐自動車道に並行する国道6号の渋滞緩和が見込まれるだけでなく、いわき市をはじめ周辺自治体へ避難を余儀なくされている住民のみなさまが、一時帰宅する際の負担軽減にもつながる、という期待の声も寄せられています。
今後も国は地元自治体や関係機関とともに、除染とインフラ復旧の一体的施工の実施など、地域の復興に向けて、さまざまな方策で除染を推進していきます。