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環境省は福島の再生のために、県・市町村と共に除染活動を続けてまいります。今回は、果樹園の除染をJAや生産農家と協力して進め、くだものの里の再生に取り組む国見町をレポートします。

農家の協力で果樹園を除染。国見のおいしい桃が復活。

くだものの里・国見町では、果樹園の除染を昨年12月から進めてきました。町から委託された「JA伊達みらい」は、果樹農家に除染作業への協力を呼びかけ、町内の約365haの樹木の洗浄作業を実施。「その内、生産量の多い360戸の桃の農家では、247haの樹木を除染しました。農家の皆さんには大変なご苦労をおかけしましたが、お陰さまで出荷目的の果樹園の除染はすべて終えることができました」と同JAの長澤正弘さん。

実際に除染作業をした桃農家の菊地長七さんは「通常は12月に剪定作業を始めるんですが、まず急いで除染をしました。ただ、寒い時期に水で洗えば木が 凍る心配もあったので、朝9時以降に作業をするなど、みんなで考えながら進めました」と当時を振り返ります。

その甲斐あって、除染後に生産された今年の桃は、主力品種の「あかつき」をはじめ、どれも出荷前の県のモニタリング検査で放射性物質は不検出という結果に。さらにJA伊達みらいで全戸検査を行った上で安全性が確認され、出荷された桃は、「市場の評価も非常によかった」とのこと。くだものの里・国見の再生は確実に進んでいました。


JA伊達みらいの直売所・みらい百彩館「んめ〜べ」店長の高橋弘さん。「きちんと検査されているから安心、福島の桃はおいしいと、他県から来店されるお客様も戻りつつある」と日々手応えを感じている。


農家の皆さんが中心となり、高圧洗浄機を使って行われた果樹の除染作業。


「国見の桃は糖度も色も抜群。これからもおいしい桃をつくる」と意気込みを語る、生産農家でJA伊達みらい桃生産部会国見副支部長の菊地長七さん(左)。同JA国見営農センター指導係の長澤正弘さんも「国見の桃を全国に販売していきたい」。桃は最盛期を終え、晩成種の同町オリジナル品種「くにみ彼岸白桃」が出荷されています。

福島再生vol.16 国見町 PDFリンク

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