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湯川村では、今年10月末に県内でいち早く生活圏の除染を終了しました。除染作業は昨年11月からスタート。除染を行うことで風評被害が増すとの意見もある中、大塚節雄村長は「住民に安心してもらうことが一番大事。早く取り組むことで風評被害は逆に減る」と、実施を決断したと話します。
まず、中学校の校庭の除染を始め、雪解けを待って今春から2つの小学校の除染に取り組みました。しかし、仮置場がなかなか決まらず、取り除いた土は各学校の校庭で保管するしかない状況でした。そんな中、住民から土地を提供したいとの申し出があり、仮置場を確保することができました。
「子ども達のいる場所に除去物を置くのは忍びないということで、土地を提供していただき、土地がある集落の方々の了解も得て仮置場が決まりました。公共施設や通学路などを含めて生活圏の除染が進んだのは、住民の皆さんの『子どもや孫のために』という思いがあったからです」と大塚村長。
さらに、住宅については、住民が積極的に雨どい下の土の除去などを行ったことから、計画期間内に除染を終了できました。
除染を終えた野球場で10月に開催された「湯川村スポーツ少年団結成男子35周年・女子30周年記念ソフトボール大会」。県内のスポーツ少年団チームが集まり、子ども達が元気なプレーを繰り広げた。
10月7日には、平成26年度開業予定の「道の駅」の整備地で、約2000人の来場者を迎え「道の駅ふれあいフェスタ」を開催。
「放射線量の測定結果などの情報をきちんと提供して、村が安全であることをアピールしていきたい」と大塚節雄村長。
3100m2の土地を村が譲り受けて設置された仮置場。