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白河市は、市民や地元事業所と力を合わせ、除染をはじめ復興に向けた取り組みを進めています。
除染は平成23年度より、子どもたちが安全・安心な生活が送れるように、教育・保育施設や公園、スポーツ施設など、子どもたちの生活環境を最優先に除染を実施してきました。
また、除染に不可欠な仮置場について、予定した4箇所のうち3箇所が、周辺住民の方々の協力により、設置が決定しました。このため、住宅の除染も本格的に始まり、現在、比較的放射線量の高い大信地域の大屋地区において、382世帯の住宅の除染を進めています。
これらの除染作業は、地元の企業80社(平成25年3月15日時点)で組織する白河市除染支援事業協同組合が市の指導のもとで実施しています。同組合では、県の除染業務講習会に加えて、今年度開催した2回の独自の研修会を通し、除染作業の人材育成を積極的に行い、市とともに地元白河の除染の推進に努めてきました。除染作業にあたる建設会社代表の満山喜美さんは、「住宅の除染現場では、ただ作業をするのではなく、住民の方に安心していただくことを第一に、朝の挨拶など、住民の方々とのコミュニケーションを大切にしながら、取り組んでいます」と話します。
また、白河市は、風評被害対策においても地元事業所と協力して取り組んできました。市の魅力をPRするため、市の名所や名産品を描いたラッピング広告を、昨年9月から11月にかけて、首都圏に向かう地元運送会社のトラックや、高速バスなどに実施しました。
市民生活部放射線対策室の深谷政勝室長は、「住民の方々も地元事業所の方々も、郷土のために自分たちが復興の一助を担うという自負心を持って、協力してくださっています」と話します。白河市は、今後、除染を市内全域に順次広げるとともに、地元の方々とさらに団結して、1日も早い市の復興を目指します。