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昨年7月から始まった伊達市の住民説明会は、すでに100回を超えるほど頻繁に行われています。「放射線や放射能に関する情報を学んでいただき、住民の方々に正しい理解をしていただくことを主眼においています」と同市除染担当の半澤隆宏次長。
説明会をスタートさせた1年前には、仮置き場の話など聞いてもらえないこともあったそうです。「放射線は目に見えない、だから住民たちも不安に思う」、そう考えた半澤さんは、正しく理解してもらうことが除染に結びつくのだと、気づきました。
説明会を重ねた今では住民同士が情報を交換し、議論を深め、除染に対しても前向きになったと半澤さんは感じています。地区ごとに設置する仮置き場に関しても、地域住民の方から候補地を提案してくれるまでになりました。
「すべての住民の方々に十分にご理解をいただいたとは思っていません。放射線や放射能、あるいは除染に関する疑問や不安があれば、その住民の方がいる町内会に行って、勉強会や説明会を開きたいと思っています」。伊達市の除染は、住民の理解と協力を得ながら、着実に1歩ずつ前に進んでいます。