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郡山市立明健中学校の除染を担当した郡山地区建設業協同組合は、2月26日、同校にサイネリアの花のプランターと卒業生へのエールなどを寄せた色紙を贈りました。
昨年10月、福島県内のマスコミ各社で組織する「ONEふくしま」が主催、環境省が協力した「サンクスヘルメット」において、小・中学生から除染作業員の皆さんへ感謝の気持を込めてメッセージが贈られました。同組合の約500名の除染作業員の皆さんは、このメッセージシールが貼られたヘルメットを着用して除染に励んできました。
今回の花と色紙の贈呈は、卒業式の晴れの舞台をお礼の気持ちを込めた花で祝福したいという除染作業員の皆さんの思いを受けて「ONEふくしま」が後押しして実現したものです。明健中の除染作業は平成23年6月に校庭の表土除去、24年6月にプールの除染が行われ、25年11月に校内の敷地の全ての作業が終了しました。
同組合を代表して二瓶重信理事長と関雅人さん、渡辺剛さんの3人が同校を訪問し、ピンクや紫の鮮やかなサイネリアを25個のプランターへ丁寧に植えました。
贈呈式では、関さんと渡辺さんから、プランターを生徒代表の松崎寧さん、藤谷元喜さんに手渡し、二瓶理事長から、作業員の皆さんが感謝の気持ちを寄せた色紙を、生徒会長の菊池香名さんに贈りました。二瓶理事長は「生徒の皆さんに書いていただいた温かいメッセージが励みになっています。本当にありがとうございました」と謝辞を述べました。菊池さんは「私たちが書いたメッセージを受け取ってくださった除染作業員の皆さんから、このような形でお礼をいただき本当にうれしい」と感謝の言葉を述べました。佐藤卓弘校長は「生徒の皆さんは、多くの除染作業員の皆さんが環境を整備してくれた中で学校生活を送れていることを理解してください。皆さんが大人になった時、地域に貢献できるように、今日の贈呈式の経験を胸に刻んでください」と述べました。
関さんと渡辺さんは「生徒の皆さんの門出をお祝いしたいと思っていました。今後も一生懸命、除染作業に励みます」と誓いを新たにしました。また、松崎さんは「福島の復興のために頑張っている除染作業員の皆さんへ感謝の気持ちを込めてメッセージを書きました。花をいただき驚いています」、藤谷さんは「卒業式の門出を花で祝ってもらえるのはうれしい」と、それぞれ喜びを伝えました。
環境省は、今後も各自治体と協力し除染を経て復興に向かう地域の取組を後押ししていきます。