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桑折町では、今も約30人の子ども達が県外に避難しています。町は保育所、幼稚園、小中学校の除染を優先し、昨年は園庭・校庭の表土を除去。さらに「敷地はすべて除染する」との方針のもと、建物をはじめ花壇、駐車場、法面を含めて除染作業を進め、今年7月には全11教育施設を完了。
「敷地の一部の除染では町が期待しているレベルまで下げられません。避難している子ども達が早く帰ってこられる環境にしなければならない」と、同町原発事故対策室長の渡邉美昭さんは町の姿勢について話しました。「除染に欠かせない仮置き場を早く設置できたことも大きい」と言い、すでに確保した5ヵ所に加え、町内会の協力で現在15ヵ所の設置が決定。町では今後も仮置き場を増やし、住宅、通学路、公共施設、農地などの除染は、実施重点期間の2カ年で終える予定です。
「特産品の桃は今年も皇室・宮家に献上され、伊達家発祥の町を散策する観光客も戻りつつあります」。広報誌の号外を月2回全戸配布するなど、情報発信も丁寧に行いながら、町民と力を合わせ町の再生に取り組んでいます。