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伊達市梁川地区の仮置場で8月26日、県立保原高校の美術部員が制作した絵画の掲示式が行われました。
伊達市では現在、除染により生じた除去土壌等を保管する仮置場が市内の102カ所に設置されています。各仮置場は、住民の方々のご理解のもとで設置され、適切に管理されています。このうち、生活圏内のよく目につく場所の仮置場については、住民から景観への配慮を望む声が上がっていました。そこで市は、地域と連携して、仮置場の囲いに絵画を飾ることで景観に配慮する取組を進めています。
掲示式の冒頭で仁志田昇司伊達市長から、「除染後の除去土壌と共存せざるを得ない地域住民の方々や、また伊達市にとって、保原高校の取組はとてもありがたい」と感謝の辞が述べられました。その後、縦1.8メートル、幅3.6メートルの大きな絵画が仮置場に掲げられました。絵画は“地球上の生き物がずっと仲良く”というテーマで、青い空を背景に動物や人々が手をつないで笑顔を見せる様子が明るい色彩で描かれていました。
保原高校美術部部長の鈴木拓斗さんは、「仮置場がなくなる日まで、この絵が地域の皆様の心の癒やしになれば」と絵画に託した思いを語りました。伊達市放射能対策課長の田中清美さんは、「生徒の皆さんの復興への想いがこもった絵画ですので、幹線道路と阿武隈急行の両方から見えるよう掲示場所を工夫しました。ぜひ今後もこうした取組を続け、地域の声に応えていきたい」と話しました。
掲示式に出席した浮島智子政務官(当時)は、去る7月15日にも同校を訪れ、絵画制作を手伝いました。完成した絵画を見上げ、「緊張しながらお手伝いしたことを、今でも覚えています。この絵から子どもたちの復興にかける強い思いが伝わってきます」と、制作当時を振り返りながら述べました。
国は、今後も市と協力し復興に向けた地域の取組を後押ししていきます。