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昨年は、規模を大幅に縮小して行われた「相馬野馬追」。南相馬市では、「今年こそは通常通り開催を」という市民の想いを受けて、5月中旬からメーン会場となる同市原町区の雲雀ヶ原祭場地や、野馬懸の神事が行われる小高区の相馬小高神社などの除染作業を進めてきました。その甲斐あって7月28日から30日、千年以上の伝統を誇る相馬野馬追が2年ぶりに通常開催されました。
29日に雲雀ヶ原祭場地で行われた本祭りでは、404騎の騎馬武者による神旗争奪戦や甲冑(かっちゅう)競馬が復活。祭場地には、県内外から一昨年より約4000人多い約42000人が詰めかけました。避難先の仙台から地元の祭りを見るために帰ってきたという鈴木さんご一家は「まさか人がこんなに来るとは思わなかった」と、びっくりした様子。
相馬野馬追執行委員会によると、3日間の観光客は昨年の4倍を超える15万9700人が訪れ、2年ぶりに繰り広げられた戦国絵巻を楽しみました。
2年ぶりに復活した甲冑(かっちゅう)競馬。人馬一体の勇壮な走りに、約42000人の観客が酔いしれた。
甲冑(かっちゅう)競馬で1等、神旗争奪戦で御神旗を奪取と大活躍した吉田昌平さん。避難先のいわき市から参加。
原町区から仙台に避難している鈴木さんご一家。相馬野馬追を見るために帰省。
馬を使った教育をしているという東京からの団体客。「憧れの祭りを盛り上げたいと思い、希望する子ども達と来た。初めて見たが、とてもよかった」。