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浪江町で収穫された作付け試験米の進呈と試食会が11月19日、環境省で行われました。あわせて、昨年度に引き続いて提供された、川俣町と飯舘村の作付け試験米とともに、環境省が入る中央合同庁舎第5号館職員食堂での利用も始まりました。
当日は、浪江町の馬場有町長、酒田農事復興組合の鈴木義雄組合長、生産者の松本清人さんが、望月義夫環境大臣、小里泰弘副大臣、福山守政務官を訪問されました。4年ぶりに収穫された新米を手渡し、一緒に炊きたてのお米を試食しました。
同町の酒田地区では今年5月、営農再開に向けた作付け試験として、除染後の水田で4年ぶりに田植えが行われました。10月上旬には待望の稲刈りが行われ、「コシヒカリ」と「天のつぶ」が合計約6800kg収穫されました。稲刈りには、環境省から望月大臣、小里副大臣、福山政務官も参加しました。福島県が行う米の検査と同様の全量全袋検査の結果、今回提供いただいた松本さんの水田で収穫された米の放射性セシウムは、1kgあたり25ベクレル未満と食品衛生法に定められた基準値(100ベクレル/kg)を大きく下回り、安全性が確認されました。
馬場町長は試食会で、「一粒一粒に復旧への意気込みが込められていると思う。希望を持って復興に精進していきたい」と決意を語りました。作付け試験に協力した松本さんも、検査結果にホッと一安心。「天候にも恵まれ、おいしさも収穫量も予想以上の出来栄え」と、営農再開に向けて自信をのぞかせました。鈴木さんは「遠方の避難先から、田んぼに通いながらの生産はご苦労が多かったはず。今後も営農再開に向けて、一緒にがんばっていきたい」と松本さんをねぎらいました。
望月大臣は「実においしい!」と、新米でつくったおにぎりをほおばり、舌鼓を打ち、同席していた環境省職員にも勧めていました。望月大臣は「皆さんのご努力に胸が熱くなった。今後も除染をしっかり行い、福島の復興を進めていきたい」と述べました。
国は、今後も関係省庁や自治体と連携しながら、復興に向けた地域の取組を後押ししていきます。