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平成26年4月、飯舘村でメガソーラー発電所※の建設が始まる予定です。この事業は飯舘村が進めている「までいな復興計画」に基づくものです。飯舘村長・菅野典雄さんは、「発電所の運用を行う特定目的会社“いいたてまでいな太陽光発電株式会社”に村も出資し、事業に参加します。村民の避難生活が続く中、復興のシンボルとして、また帰村の原動力となるよう、再生可能エネルギーを利用した発電所の建設を決めました。将来的に交流人口や情報交流の拠点となるよう育てていきたいと思っています」と展望を語りました。
除染特別地域である飯舘村では、国が村の協力を得ながら除染を進めています。発電所の建設予定地の除染は平成25年夏に開始し、同年12月までに約7割終えました。現在は冬期のため休止していますが、4月着工を目指して来月には除染作業を再開します。
同村復興対策課長・中川喜昭さんによると、国による除染計画は、平成25年度までに発注した5行政区で住環境とその周辺の森林、農地などの除染作業に着手しています。
他の14行政区は、平成26年度当初から住環境とその周辺の森林及び農地の除染作業開始を予定しているということです。
財団法人飯舘村振興公社は、平成25年4月より国および村の事業で実施している村内の除染作業を行っています。同公社事務局長・高橋祐一さんは、「建設業者、森林組合、そして村民の方々を中心とした約120名が除染作業に従事しています。みな、一日も早い帰村の実現を、という強い思いを持っています。また村民の方々の参加は、除染の知識を村と共有することにもつながっています」と話しました。
国と村が協力して行う除染作業により、復興に向け前進する飯舘村に新たな拠点が加わります。
※ 出力1メガワット(1000キロワット)以上の大規模な太陽光発電所の総称。