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この6月30日に、福島ユナイテッドFCのホームゲームとして、佐川印刷SCとの試合が、J1・湘南ベルマーレのホームスタジアム・Shonan BMWスタジアム平塚で行われました。この試合は、福島ユナイテッドFCのホームゲームでありながら、ホームではないスタジアムで開催された、日本サッカー史上初の試みでした。この試合では、福島県内外の避難者や福島ユナイテッドFCのサポーターを招待し、福島県民を勇気づけるとともに、湘南ベルマーレのサポーターとの交流を図ろうという、両チームの思いによって実現しました。
福島ユナイテッドFC代表の鈴木勇人氏は、「今回、私たちと業務提携した湘南ベルマーレの協力で、平塚でのホームゲームを開催できました。また、福島県によるPRやバスツアーの支援もあり、福島県内外で避難生活を送る県民や、ユナイテッドサポーターも招待できました」と語りました。
この日の会場では、“がんばろう福島ブース”と題して福島の物産PRと情報を発信する八店舗が出展しました。そのひとつが除染情報プラザの移動展示で、最新の除染状況を伝えるとともに、福島への応援メッセージを募りました。来場した多くの方々からは、「神奈川から応援しています」「再生と発展、子どもの夢が叶うよう祈っています」など福島への暖かいメッセージが寄せられました。そして除染によって復興に向かう様子を伝える展示を、熱心に見ていました。
佐川印刷SCとの試合は、両者譲らず引分けでしたが、両チームサポーターが一体となり、大きな声援をピッチに送りました。県内で避難生活を送るサポーターの女性は、「スタジアムに来ると元気をもらえますね」と笑顔を見せました。
「サッカーを通じて、サポーターや地域の心をひとつにする貢献をしていきたい」という鈴木氏の言葉のように、福島ユナイテッドFCの気迫溢れるゲームを通じて、サポーターの絆と、復興への思いがより強まった一日となりました。
湘南ベルマーレサポーターのお二人。「福島を応援しに来ました」と笑顔。
ユナイテッド応援席に湘南ベルマーレサポーターが参加し、一緒に応援した。
福島へのメッセージを寄せる平塚市の親子。「展示が福島の今を知るきっかけに」と語る。
除染情報プラザブース。福島の物産販売ブースにも、多くのサポーターが訪れた。
福島ユナイテッドFCの先発メンバー。地元と変わらない観客席からの声に応え、力強いプレーを見せた。