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除染に取り組む作業員の皆さんに感謝と応援の気持ちを伝える、ONEふくしま「サンクスタオル贈呈式」が10月17日、伊達市の保原高校で行われました。
この贈呈式は、「福島の再生を目指して」という想いのもと県内のマスコミ8社が参加する「ONEふくしま」が主催しました。これまで「ONEふくしま」では郡山市、福島市、桑折町等の小中学生が感謝や応援のメッセージをステッカーにして贈り、作業員のヘルメットに貼ってもらう「サンクスヘルメット」を実施してきました。
今回は、「がれきに花を咲かせようプロジェクト」に取り組んできた保原高校美術部の皆さんが中心となり、感謝の気持ちをデザインに込めたタオルを制作し贈る「サンクスタオル」を実施しました。美術部の1、2年生の部員30名が今年の7月からタオルをデザインし、10枚のデザインを選びました。同校のマスコットキャラクターであるタヌキの「ささりん」や愛らしい表情の少女、ハート型のキャラクターなど、温もりあふれるタオルに仕上がりました。
贈呈式は、同校の文化祭「りんどう祭CONNECT~つながる~」の一環として同校体育館で行われました。仁志田昇司市長が「除染作業は膨大で過酷です。苦労して従事している作業員の皆さんへの励ましと感謝の気持ちが込められたタオルが贈られたことは、大変うれしいことです」と述べました。坂爪靖夫校長が「生徒たちは作業員の皆さんを思い浮かべながらタオルのデザインを考え制作しました。ぜひ、除染現場で使ってください」とあいさつしました。
美術部員の10名が、デザインに込めた感謝の思いなどを披露し、除染作業員の代表5名にタオルを手渡しました。斎藤ひなのさん(2年)は「多くの作業員の皆さんに感謝しています。時間をかけて仕上げた作品を受け取っていただき、うれしい」と笑顔で語りました。プレゼントされた除染作業員代表の利根川靖幸さんは「タオルを使う時、皆さんの感謝や励ましの気持ちを感じながら作業に励みます。明るい未来、地域のために今後も力を合わせて頑張りたい」と感謝の言葉を述べました。
また、同校は除染作業員の皆さんへの感謝の気持ちを表現したモザイクアートを全校生徒で制作しました。縦1.5メートル、横2.5メートルに敷き詰められた約1500枚の折り紙には、1枚1枚に励ましや感謝の気持ちなどが書き込まれ、全体で「アリガトウ」という文字になります。
モザイクアートはサンクスタオル贈呈式でお披露目された後、10月21日、同校近くの株式会社伊藤土木にタオルとともに寄贈されました。文化祭実行委員の菅野陽斗(はると)君(3年)らが同社を訪れ、壁に掲示しました。同社従業員の荒川善二さんは「これを励みに作業を頑張ります」と笑顔で感謝の気持ちを伝えました。
環境省は、福島県民の皆様のご理解とご協力の下、関係自治体と連携し、除染を進め、再生と復興に向けた地域の取組を後押ししていきます。