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矢吹町では米が主力な農産物です。町では除染計画で重点地域とした地区の水田の除染作業を、今年4月初旬から5月初旬にかけて行いました。町から委託された「JA東西しらかわ」は米農家に協力を呼びかけ、同JA青年部が中心となって除染作業を実施。表層土と下層土を入れ替える「反転耕」の際、放射性物質を吸着できるゼオライトとカリ肥料を散布し、約120haの水田の除染を田植え前に終了しました。
「役場と協議した当初は、5月の連休の田植え前に除染が終わるのかという声もありましたが、なんとか間に合わせることができました」と同JA経済総合渉外担当の角田初夫さん。同町産業振興課の柏村秀一さんは「JAさんと農家の方々の協力がなければ、1ヵ月で除染することは難しかったと思います」と話します。
この10月、矢吹町で収穫された米は、これらの除染が行われた水田で作られた米をはじめ、放射性物質は基準値以下と、県による出荷前の全量全袋検査で安全性が確認されています。「非常に味もよく、安心して自信を持って奨められます」と生産農家の本田英世さん。矢吹町では、農地の除染に関して、畑を対象に今後重点地域の除染を予定しています。
町の除染計画重点地域の反転耕による除染作業風景。
天候に恵まれ順調に育った今年の稲の刈り取り作業風景。
「小さなお子さんからお年寄りまで、皆さんに安心して食べていただきたい」と米生産農家の本田英世さん。
JA東西しらかわ管内で生産された米は、同JAブランド「みりょく満点」と「かがやき」の名前で販売されています。
JA東西しらかわでは、放射性物質の検査済みの農産物の安全性をPRするキャンペーンを、昨年4月から東京で50回以上行っています。