ここから本文です
昨年1月に「帰村宣言」を行った川内村は、除染をはじめ、村民の方々が帰村できる環境整備を積極的に進めています。
除染については、平成23年度に子どもの生活圏の除染を終えました。平成24年度には小中学校と保育園を再開し、合計40人の子どもたちが戻ってきました。さらに、村が除染を実施する旧来の緊急時避難準備区域の全住宅1065戸とその周辺の除染を、今年2月に完了しました。公共施設の除染も進められており、大型レクリエーション施設「いわなの郷」の除染は、5月の連休前の再オープンを目指して現在最終段階に入っています。
また、国が除染を行う除染特別地域の住宅の除染も、この4月には終了する見込みです。
「除染は復興に向けての第一歩。徹底して進めることが、村へ戻ろうという動機付けになるので、今後もしっかり除染を進めていく」と遠藤雄幸村長は話します。村が行う除染と国が行う除染それぞれの除染作業に従事する河原修一さんは、「村の皆さんが、故郷に少しでも早く帰れるようにと願いながら、除染作業に取り組んでいます」と話します。
また、川内村は、村民の帰村に向けた生活環境の整備として、雇用の創出にも力を注いできました。その結果、村外の3社と企業立地協定を結び、このうち2社がすでに工場の操業を始め、残る1社もまもなく工場を操業する予定です。
遠藤村長は、「新たな川内村の村づくりのスタートととらえています。帰村を決定するうえでの判断材料となるよう、学校や職場のほか、病院、商業施設、道路など、村で生活していくうえで必要な、インフラ整備を進め、川内村の魅力を再定義したい。」と意欲的に話します。
3月現在で、全村民約3000人の4割にあたるおよそ1200人*が帰村しています。10年後、20年後の村づくりを見据え、村の復興に向けて着実に歩んでいます。
*週4日以上村で生活している村民