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環境省は福島の再生のために、県・市町村と共に除染活動を続けてまいります。今回は、子どもたちと豊かな水田のために、今年も住民とともに除染を進める天栄村のレポートです。

子どもたちを守るために。今年も住民の方々とともに、除染を推し進めます。

天栄村では、平成24年4月より原子力災害対策係を設け、本格的に除染に取り組んできました。

除染を進めるにあたっては、子どもたちの健康を守ることを最優先に、幼稚園や公園などの子どものいる生活圏の除染を先行してきました。また、除染方法や効果を検証するため、比較的放射線量の高い地区であった、大里南部の沢邸地区において、子どもがいる世帯を含む8世帯の住宅と、集会所を対象に先行除染を実施し、昨年11月末に終了しました。

添田勝幸天栄村長は、「沢邸地区の先行除染では、放射線量を下げるための効果的な除染方法を検証しました。この結果をふまえて、同地区の残り30世帯の住宅の除染を進めています」と話します。

また、米づくりが盛んな天栄村では、国による作付け制限はかからなかったものの、主要産業を守るための取り組みにも力を入れてきました。村は農家の方々とともに、平成23年と24年に、田植え前の水田において放射性物質の吸収を抑制する資材などを使った実証実験を実施しました。その努力の甲斐もあり、吸収抑制資材散布後の水田で収穫された米は、県による放射性物質検査で安全性が確認されました。さらに、米の旨さを評価する「米・食味分析鑑定コンクール 国際大会」において、天栄村の米は平成23年、24年ともに総合部門の金賞を受賞しました。今後も村と農家の方々で団結し、村の除染実施計画に基づいた農地除染を進める予定です。

天栄村は、今年も住民の方々と力を合わせ、村の再生に向けて除染に取り組んでいきます。

※米・食味鑑定士協会の主催により平成12年から開催。天栄村産の米は、20年の初出品より連続して総合部門の金賞を受賞。


「仮置場の設置に努めながら、比較的放射線量の高い地区の除染をスピーディーに進め、次代を担う子どもたちが、将来へ夢や希望が持てるように生活環境を整えていきたい」と添田勝幸天栄村長。


中屋敷地区で行われた放射性物質の吸収を抑制する資材の散布作業風景(平成24年4月撮影)


天栄村立天栄幼稚園の除染風景(平成24年7月撮影)


大里南部の沢邸地区住宅地の除染風景
(平成24年10月撮影)

福島再生vol.31 天栄村 PDFリンク

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