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環境省は福島再生のために、県・市町村とともに除染活動に取り組んでいます。今回は郡山市の除染作業員の皆さんによる、郡山市立橘小学校と薫小学校への「サンクスヘルメットのお返し」の様子を紹介します。

感謝の気持ちへの恩返し。橘小学校の遊具をリニューアル。

郡山市立橘小学校の除染作業を担当した郡山市除染支援事業協同組合は同校校庭の遊具「的あてボード」を塗り直しました。そして、2月27日記念の除幕式が行われました。

同組合の除染作業員の皆さんは、橘小学校の児童の皆さんを含む小中学生から贈られた「サンクスヘルメット」の激励メッセージをヘルメットに貼って、除染作業に励んできました。今回はそのお礼として、設置から40年以上が経過してペンキがはがれ、模様が消えかけていた「的あてボード」のリニューアルを企画しました。

そして、2月20日に同組合の加藤規夫さん、小野寺一夫さん、前林貞夫さんが同校を訪れ、丁寧にペンキを塗り鮮やかな的あてボードを仕上げました。ボードには数字や丸印のほかに、感謝の気持ちを込めて「サンクスヘルメット」と描かれました。

除幕式では渡邉幸典校長が「誰でも明るく・楽しく・ルンルン気分になれるので『ATARUくん』と命名しました」と説明しました。加藤さんは「子どもたちが書いてくれたメッセージを励みにしています。これを見ると力が出ます。学校周辺の除染は終了していますので、安心して遊んでください」とあいさつしました。始球式に臨んだ児童の後藤陽貴さんは「僕たちの感謝の気持ちが作業員の皆さんに伝わり、今度は僕たちに作業員の皆さまの気持ちが戻ってきてうれしい。新しいATARUくんは、大人気になると思います」と感謝の気持ちを述べました。


校庭の的あてボードにペンキを塗る除染作業員の皆さん。


リニューアルした的あてボードで遊ぶ橘小学校の児童の皆さん。

メッセージに元気づけられた。薫小学校に花をプレゼント。

 郡山市立薫小学校周辺の除染作業を担当した郡山市内の除染作業員の皆さんは3月4日、同校に花と卒業生へのエールなどの寄せ書きを添えた色紙を贈りました。

「サンクスヘルメット」にメッセージを贈ってくれた児童の皆さんに恩返しをしようと、佐藤工業郡山除染作業所と大林組郡山除染工事事務所の除染作業員の皆さん6人が同校を訪問し、25個のプランターにマーガレットとゼラニウムを植えました。

プランターは、校舎と体育館をつなぐ通路に並べられ、贈呈式に参加した全校児童の皆さんを出迎えました。佐藤工業の三澤啓之さんと大林組の柏井浩徳さんがプランターを、大林組の大塚享さんが色紙を児童代表に手渡しました。小林伸行校長が「心を込めて贈ったメッセージに対して、このような美しい花や色紙として目に見える形で戻していただき、ありがたく思います」と感謝の言葉を述べ、全校児童が「ありがとうございました」と大きな声でお礼を述べました。

佐藤工業の三澤さんは「お花で明るく元気な学校にしてください」と大林組の柏井さんは「皆さんのメッセージは全員がヘルメットに貼っています。毎日、これを見ながら元気を出して作業しています。ありがとうございました」と謝辞を伝えました。色紙を受け取った児童代表の佐藤佳音さんは「震災後、外遊びができず、とても悲しい思いをしました。今は皆さんのおかげで楽しく運動や外遊びができます。お花は大切に育てていきます。ありがとうございました」とお礼を述べました。


マーガレットとゼラニウムを植える除染作業員の皆さん。


笑顔で贈呈式に参加した皆さん。左から大塚さん、佐藤さん、柏井さん、鈴木さん、菊地さん、三澤さん、石井さん、村上さん、小林校長。

※サンクスヘルメット:
 福島県内のマスコミ各社で組織した「ONEふくしま」が主催、環境省が協力した企画

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