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除染・放射線Q&A

- 住民の皆さまの除染・放射線に関するよくある質問にお答えします -

除染や放射線についてのさまざまな情報をご覧いただけます。

除染費用にともなう補助金・予算などについてよくあるご質問

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除染費用にともなう補助金・予算などについて

Q1

除染に伴う国の財政措置の対象はどのように決められているのですか?

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汚染状況重点調査地域に指定された市町村が、法律に基づいた除染実施計画を策定し、その計画に沿って除染作業が行われた場合に、国の財政措置の対象となります。

Q2

汚染状況重点調査地域で市町村により行われる除染費用は国の負担になるのですか?

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国が一時的に立て替え、東京電力株式会社に求償します。

汚染状況重点調査地域では、市町村が主体となって必要な区域について除染を進めますが、国は予算と除染関連業務の技術などを市町村に提供し責任をもちます。

Q3

個人や事業者が自らの判断で除染を実施した費用を国に請求することができますか?

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基本的には市町村などが主体となって除染を実施することとしているため、個人での除染作業費用を国が負担することは想定していません。市町村による除染によらず自ら所有する住宅等の除染作業を実施し、追加的費用の負担を余儀なくされた個人に対しての賠償については、東京電力株式会社に請求することになります。東京電力株式会社の賠償窓口にご相談下さい。

Q4

「放射線量低減対策特別緊急事業費補助金」とは何ですか?

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市町村などによる除染作業にかかる費用を、必要かつ合理的な範囲内で国の負担とするよう定めた補助金制度です。

放射線量低減対策特別緊急事業費補助金には、放射性物質汚染対処特措法に基づき汚染状況重点調査地域に指定されている市町村が対象となる5つの事業(「除染実施計画策定に係る業務」、「除染事業」、「線量低減化地域活動支援事業」、「除染に伴う子どもの生活環境再生事業」および「事後モニタリング事業」)と、全ての市町村が対象の事業(「専門家派遣事業」)があります。

詳しくは、環境省のホームページをご覧ください

Q5

汚染状況重点調査地域以外の市町村が除染を行った場合、除染作業にかかる費用への財政措置や補助金を受けることができるのですか?

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法律に基づく財政措置の対象にはなりません。

汚染状況重点調査地域に指定された市町村が、放射性物質汚染対処特措法に基づいた除染実施計画を策定し、その計画に沿って除染作業が行われた場合に、国の財政措置の対象となります。他省庁などで行われている補助事業については、各省庁などにお問い合わせください。

Q6

東京電力株式会社からは除染費用としてどれくらい支払われているのですか?

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東京電力株式会社に対して、汚染廃棄物の処理費用も含めて、平成27年1月末までに約2,053億円を請求し、約946億円が支払われています。

Q7

東京電力株式会社は、なぜ除染費用を支払わないのですか?

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証憑(しょうひょう)の精査が終了していない、可否が判断できないなどの理由から、除染費用の支払いに応じていない場合があります。

Q8

除染に関する予算に関して、除染などの措置の積算の考え方はどのようになっているのですか?

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除染作業を実施する土地などの数量に対して、適切な措置を講じる際に必要となる単価を乗じるなどして、算出しています。

Q9

今後、除染費用はどれくらいかかるのですか?

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平成25年末に環境省で実施した試算では、除染にかかる費用の総額は、汚染廃棄物の処理も含めて、約2.5兆円と見込んでいますが、増減の可能性もあり得ます。

除染費用について、除染にかかる費用の単価などの知見は得られつつありますが、除染特別地域では、放射線量が非常に高い地域の除染などにかかる検討が完了していないことや、除染実施区域では、市町村が区域内の放射線量や土地利用などを総合的に判断して除染を実施することとしているためです。

Q10

除染に関する予算に関して、費用が足りなくなることはないのですか?

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除染に関する予算は、除染の土地など数量や単価などの最新の情報を基に算出しており、実施予定の事業に対して十分な予算を確保しております。

Q11

汚染状況重点調査地域で、立木を伐採した場合には財政措置の対象になりますか?

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基本的に、除染作業として立木の伐採は行わないとしているため、財政措置の対象になりません。

放射性物質の多くが地表面へ移行しているため、伐採しても、生活圏の空間線量率の低減効果は限定的です。

〔参考資料・パンフレット〕

除染の進め方と必要性について (除染情報サイトへリンクします)

汚染状況重点調査地域

放射性物質汚染対処特措法に基づき、毎時0.23マイクロシーベルト以上の地域を含む市町村を対象に、関係市町村等の意見も踏まえ、「汚染状況重点調査地域」として指定している。汚染状況重点調査地域に指定された市町村は、汚染状況についての調査測定の結果などに基づいて、除染実施計画を定め、除染を実施する区域を決定する。

回収型高圧水洗浄

高圧の放水で路面などの除染を行いながら、同時に放水された洗浄水を回収する方法。

外部被ばく

体の外側にある放射性物質から発せられる放射線を受けること。

仮置場

除染作業で集めた土や草などの除去物を袋に入れて、一時的に保管する場所のこと。

環境省 福島環境再生事務所

環境省の地方支分部局である東北地方環境事務所の管内の事務所のひとつ。東京電力福島第一原子力発電所から放出された放射性物質による環境の汚染への対処として、福島県等における除染の推進を行っている。

管理型処分場

廃棄物を安全に貯留する機能(廃棄物から出る浸出液による地下水や公共水域の汚染を防止するため、遮水工(埋立地の側面や底面をビニールシートなどで覆う)を有する処理施設で、浸出水を集める集水設備、集めた浸出液の処理もできる廃棄物処分場のこと。

区域見直し

放射性物質汚染対処特措法に基づき、福島第一原子力発電所事故後の汚染状況で指定された区域を、その後の放射線量等の動向などを踏まえて、国が市町村などの関係者との協議・調整を行い、指定の見直しを行うこと。

空間線量率

単位時間当りの空間における放射線量(強さ)を線量率という。放射線には、一般に大気、大地からのガンマ線、宇宙線等が含まれる。

グランドライン

芝草の葉を手などで押して寝かせた時の上端位置のこと。

警戒区域

福島第一原子力発電所から半径20キロメートル圏内の区域。

計画的避難区域

事故後1年間の積算線量が20ミリシーベルトを超える恐れがあるとされた区域。

現場保管

除染により取りのぞいた土などを、自宅の庭など除染した現場などで一時的に保管すること。

減容化施設

廃棄物を事前に破砕、圧縮、焼却することなどで、保管・処分する容量を少なくする施設。

高圧水洗浄

高圧(例:15メガパスカル)の放水で洗浄すること。

航空機モニタリング

空中の放射性物質の状況について確認するため、小型機に放射線測定器を搭載し、上空の線量モニタリングを実施すること。

最終処分場

除染により取りのぞいた土などの除去物を、中間貯蔵施設にて保管し、保管開始後30年以内に最終処分するための施設。福島県外に設置予定。

財政措置

政府が予算の範囲内において、地方自治体や地方公共団体などがその業務の財源に充てるために必要な金額の全部または一部に相当する金額を交付する事。

サッチ層

枯れた芝生の葉や根、または刈りかすの堆積物のこと。

事後モニタリング

除染実施後、一般住民の安全を確かめるために、空間線量率を定期的、連続的に監視・測定すること。

指定解除

「汚染状況重点調査地域」として指定を受けている市町村などが、その指定要件を満たさなくなり、指定を解除すること。

遮水(しゃすい)シート

防水性のシートのこと。遮水シートの性能劣化の主要因は紫外線による劣化とされているが、これまで15 年以上の耐久性が確認されている。さらに、土中での使用であれば紫外線による劣化もなく、廃棄物最終処分場においては埋立開始から30 年以上の使用実績がある。

証憑(しょうひょう)

事実を証明する根拠。

除染関係ガイドライン

放射性物質汚染対処特措法に基づき、土壌等の除染等の措置の基準や除去土壌の処理の基準を定める環境省令などを具体的に説明したもの。

除染実施区域

「汚染状況重点調査地域」として指定を受けた市町村は、汚染の状況について調査測定を実施し、除染を実施する区域を決め、除染実施計画を策定。市町村、県、国等は、この計画に基づき除染を実施する。

除染実施計画

「汚染状況重点調査地域」として指定を受けた市町村は、汚染の状況について調査測定を実施し、除染を実施する区域や除染の実施者、手法などを定めた除染実施計画を策定。市町村、県、国等は、この計画に基づき除染を実施する。

除染措置完了

放射性物質汚染対処特措法に基づき、汚染状況重点調査地域に指定された市町村のうち、除染実施計画に示された、予定されていた除染等の措置が完了したことを報告し、環境省でも進捗を確認した状態。(放射性物質汚染対処特措法に基づき、汚染状況重点調査地域の指定を解除された市町村とは異なる)

除染措置完了市町村

放射性物質汚染対処特措法に基づき、汚染状況重点調査地域に指定された市町村のうち、除染実施計画に示された、予定されていた除染等の措置が完了したことを報告し、環境省でも進捗を確認した市町村。(放射性物質汚染対処特措法に基づき、汚染状況重点調査地域の指定を解除された市町村とは異なる)除染措置完了市町村は、重点調査地域内における必要なモニタリングを実施し、除染効果が維持されていることの確認等をし、除染によって生じた除去土壌が現時点で現場等で保管されている場合には適切に管理、今後処分方法等の決定後、適宜処分等を実施していく。

除染電離則

「東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則」の略称。除染などの作業を行う労働者の放射線被ばくの低減対策として、放射線障害防止措置を規定した厚生労働省令。

除染等工事共通仕様書

環境省が発注する除染等工事の施工に関する共通的な仕様等を示し、工事請負契約書および設計図書の内容について、統一的な解釈および運用を図るとともに、その他必要な事項を定め、もって契約の適正な履行の確保を図るためのもの。

除染特別地域

放射性物質汚染対処特別措置法に基づき、国が除染の計画を策定し、除染事業を進める地域として、指定されている地域。基本的には、事故後1年間の積算線量が20ミリシーベルトを超えるおそれがあるとされた「計画的避難区域」と、東京電力福島第一原子力発電所から半径20キロメートル圏内の「警戒区域」を指す。

除染モデル実証事業

除染の効果的な実施のために必要となる技術等の実証試験のために行う事業。その結果や成果を、除染作業に活用する。

スポット除染 → 局所除染

詳細調査等により、周辺より高い値の放射線量が測定された場所を、効率的に除染する方法。周囲より高線量を示す箇所としては、雨どい下、雨水升、雨垂れ跡、樹木の根元などが想定されている。

積算線量

トータルとしてどれほどの放射線を受けたかが「積算線量」で、単位は「シーベルト」で表される。これに対して、単位時間あたりにどれだの線量を受けるかを「線量率」と呼び、単位は、1時間あたりの線量率の場合には「毎時○○シーベルト」と表す。

設計労務単価

工事の積算に用いる単価であり、公共工事の場合、公共工事に従事する労働者の県別賃金を職種ごとに調査し、その調査結果に基づいて「公共工事設計労務単価」を決定している。公共工事設計労務単価は、次の1~4で構成されている。

  1. 基本給相当額
  2. 基準内手当(当該職種の通常の作業条件又は作業内容の労働に対する手当)
  3. 臨時の給与(賞与等)
  4. 実物給与(食事の支給等)

※本単価は公共工事の積算に用いるものであり、下請契約における労務単価や雇用契約における労働者への支払い賃金を拘束するものではない。

線量低減化活動支援事業

福島県において、子どもたちが生活空間として過ごす時間が多い通学路、公園等における放射性物質による放射線量の低減を図るため、町内会、PTA、ボランティア等により、側溝の清掃や草刈りなどを行う場合、福島県が補助金を交付しその活動を支援する事業。

測定器

放射線の測定器には、空間線量率を測定する機器、物の表面の汚染を測定する機器、個人が受ける被ばく線量を測定する機器など、目的により様々な種類がある。

堆積有機物残さ

土壌表面に残った堆積有機物のくず。

中間貯蔵施設

福島県で発生した、除染で取り除いた土や放射性物質に汚染された廃棄物を、最終処分するまでの間、安全に集中的に管理・保管するための施設。

追加被ばく線量

自然界にもともとあった放射線に加えて、今回の原発事故により放出された放射性物質により追加された放射線による被ばく量を「追加被ばく線量」という。除染により、この追加被ばく線量をできる限り少なくしていく。年間追加被ばく線量を、長期間かけて自然のレベルに近づけていくという考え方が、除染の長期的な目標である。

天地返し

放射性セシウムを含む上層の土と放射性セシウムを含まない下層の土を入れ替えることにより、土地表面を被覆する方法。天地返しを行うことにより、土等による遮へいによる放射線量の低減や放射性セシウムの拡散の抑制が期待できる。また、表土を削り取るわけではないため、除去土壌が発生しないという利点がある。天地返しを行う際は、約10センチメートルの表層土を底部に置き、約20センチメートルの掘削した下層の土により被覆する。

同意取得

地権者等から(除染作業や仮置場設置についての)同意を得ること。

特殊勤務手当

環境省が発注する除染特別地域における除染関連業務では、労賃に加え特殊勤務手当を作業員に支給することとなっている。特殊勤務手当の額は、業務内容に応じて異なり、具体的には、当該業務の環境省と元請事業者の間での契約内容(仕様書)に規定された額となる。

特定一般廃棄物
  1. 除染特別地域内又は除染実施区域内の土地等に係る土壌等の除染等の措置に伴い生じた廃棄物。
  2. 一般廃棄物処理施設である焼却施設から生じたばいじんおよび焼却灰その他の燃え殻(次に掲げるものに限る。)
    イ 福島県に所在する一般廃棄物処理施設である焼却施設から生じたもの
    ロ 岩手県、宮城県、山形県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県又は東京都(島しょ部を除く。)に所在する一般廃棄物処理施設である焼却施設から生じたばいじん
  3. 稲わらが廃棄物となったもの(岩手県、宮城県、福島県又は栃木県において生じたものに限る。)
  4. 堆肥が廃棄物となったもの(岩手県、宮城県、福島県又は栃木県において生じたものに限る。)
  5. 前各号に掲げる廃棄物を処分するために処理したものであって、これらの廃棄物に該当しないもの
特定産業廃棄物
  1. 除染特別地域内又は除染実施区域内の土地等に係る土壌等の除染等の措置に伴い生じた廃棄物
  2. 水道施設から生じた第七条に規定する廃棄物(次に掲げるものに限る。)
    イ 福島県に所在する水道施設から生じたもの
    ロ 宮城県、栃木県又は群馬県に所在する水道施設から生じたものであって、当該施設に係る天日乾燥設備を用いて乾燥したもの
  3. 公共下水道又は流域下水道に係る発生汚泥等(次に掲げるものに限る。)
    イ 福島県に所在する合流式の公共下水道又は流域下水道に係る終末処理場から生じた汚泥等の堆積物(当該終末処理場に係る焼却設備を用いて焼却したものに限る。)
    ロ 福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都(島しょ部を除く。)又は神奈川県に所在する公共下水道又は流域下水道に係る終末処理場から生じた汚泥等の堆積物(当該終末処理場に係る焼却設備(流動式焼却設備を除く。)を用いて焼却したもの(ばいじんに限る。)に限り、イに掲げるものを除く。)
    ハ 福島県に所在する合流式の公共下水道又は流域下水道に係る終末処理場から生じた汚泥等の堆積物(当該終末処理場に係る脱水設備を用いて脱水したものに限り、イに掲げるものを除く。)
  4. 福島県又は栃木県に所在する工業用水道施設から生じた第十条に規定する廃棄物
  5. 産業廃棄物処理施設である焼却施設から生じたばいじんおよび焼却灰その他の燃え殻(次に掲げるものに限る。)
    イ 福島県に所在する産業廃棄物処理施設である焼却施設から生じたもの
    ロ 岩手県、宮城県、山形県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県又は東京都(島しょ部を除く。)に所在する産業廃棄物処理施設である焼却施設から生じたばいじん
  6. 堆肥が廃棄物となったもの(岩手県、宮城県、福島県又は栃木県において生じたものに限る。)
  7. 前各号に掲げる廃棄物を処分するために処理したものであって、これらの廃棄物に該当しないもの
特定線量下業務

平均空間線量率が1時間あたり2.5マイクロシーベルト を超える場所で行う除染等業務以外の業務。

内部被ばく

放射性物質を含む空気、水、食物などを摂取して、放射性物質が体内に取り込まれることによって起こる。体内に取り込まれる主な経路には、(1)飲食で口から(経口摂取)、(2)空気と一緒に(吸入摂取)、(3)皮膚から(経皮吸収)、(4)傷口から(創傷侵入)の4通りがある。

日本原子力研究開発機構

原子力基本法第二条に規定する基本方針に基づき、原子力に関する基礎的研究および応用の研究並びに核燃料サイクルを確立するための高速増殖炉およびこれに必要な核燃料物質の開発並びに核燃料物質の再処理に関する技術および高レベル放射性廃棄物の処分等に関する技術の開発を総合的、計画的かつ効率的に行うとともに、これらの成果の普及等を行い、もって人類社会の福祉および国民生活の水準向上に資する原子力の研究、開発および利用の促進に寄与することを目的とした機構。

反転耕

プラウ(耕うん作業等で使用する農器具)を使用し、汚染された表層の土を下層に、下層の汚染のない土壌を表層に置くように土壌を反転させる。反転耕の耕深は30センチメートル を基本とする。ただし、礫が含まれる層等、作土として不適切な土壌が上に来る場合は、十分な除染効果が得られることを確認した上で、耕深を浅く設定する。

避難指示解除準備区域

事故後1年間の積算線量が20ミリシーベルトを超える恐れがあるとされた区域のうち、年間積算線量が20ミリシーベルト以下になることが確実であると確認された地域。

表面汚染密度

放射性物質を含んだ溶液や粉末を飛散させたり、あるいは、それらによる空気汚染物質の一部が沈着したりして、身体または物体の表面が汚染されている状態を表面汚染という。そのレベルは、単位表面積に存在する放射能(ベクレル/平方センチメートル)で表し、これを表面汚染密度という。

フォローアップ除染

現行除染終了後、住民の安心のため、必要な事後モニタリングを行って、除染効果の維持を確認し、新たに汚染が特定された地点や仮に取り残しがあった地点があった場合は、放射線量の水準等に応じ、フォローアップの除染を行う。フォローアップの除染の実施は、極めて多様な現場の状況を踏まえて判断する必要があり、今後、除染計画に基づく除染が終了した市町村における事後モニタリング結果等を踏まえて、考え方を示していく。

深刈り

芝地の除染工法。枯れた芝草や刈りかすの堆積層を除去する除草方法で、除去土壌等の発生量を抑えることができ、芝草の根を残すことで、除染を実施しつつ新芽の発芽を促し、芝生の再生を図ることができる。

深耕

土を深く耕すこと。

フレキシブルコンテナ

織布、樹脂フィルムまたは紙のような柔軟な材料で作られた胴部と、つり上げるためのつり部および注入・排出ができる開口部などを備えた中形容器。取り除いた土などは、フレキシブルコンテナや大型土のうなどに入れて、水を通さない層(遮水シートなどの防水シート)の上に置き、その上部を防水シートなどで覆う。略してフレコンという場合がある。

放射性セシウム

「放射線を出す性質」をもつ物質の一つ。平成23年3月の東京電力福島第一原子力発電所の事故では、主に放射性ヨウ素と放射性セシウムが放出され、そのうち長く残存する放射性セシウム(セシウム134とセシウム137)の影響が、問題となっている。

放射性セシウム濃度

土や食品、水道水などに含まれる放射性物質の量(放射能の強さ)。ベクレルという単位を用いて表す。

放射性物質

「放射線を出す性質」をもつ物質。平成23年3月の東京電力福島第一原子力発電所の事故では、主に放射性ヨウ素と放射性セシウムが原子炉から放出され、そのうち長く残存する放射性セシウムの影響が、問題となっている。放射性物質は、もともと自然界にも普通に存在している(温泉に含まれているラドンやラジウム、動植物に含まれているカリウムの一部(カリウム40)など)。通常の食事でも、放射性物質は体内にも取り込まれており、一般的に約7000ベクレルが体内に存在している。

放射性物質汚染対処特措法

正式名称は、「平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法(平成23年8月30日法律第110号)」。福島第一原発事故に伴う放射性物質の拡散による環境の汚染への対処に関し、国、地方公共団体、関係原子力事業者等が講ずべき措置等について定めることにより、環境の汚染による人の健康又は生活環境への影響を速やかに軽減することを目的とし、平成23年8月30日に公布された法律。(平成24年1月1日全面施行)

放射性物質汚染対処特別措置法の基本方針

環境大臣は、事故由来放射性物質による環境の汚染への対処に関する施策を適正に策定し、及び実施するため、最新の科学的知見に基づき、関係行政機関の長と協議して、事故由来放射性物質による環境の汚染への対処に関する基本方針の案を作成し、閣議の決定を求めるものとする。

放射線

放射線とは光のようなもので、目には見えないが、物質を通り抜けたり、体内でDNA(遺伝子)を傷つける性質がある。おもな放射線には、アルファ(α)線、ベータ(β)線、ガンマ(γ)線などがあり、今回の原発事故で問題となっているのは、放射性セシウムから発せられるガンマ線である。

放射線リスク

放射線により健康への影響がでる確率。リスクとは、「安全」の対義語の「危険」を指すものではなく、好ましくない事柄が起こる可能性がゼロではないということで、「100%起こる」ということを意味しているわけではない。

放射線量

自然界にもともとある放射線や、福島第一原子力発電所事故により放出された放射性物質による放射線を合計した量の意味となる。

放射線量低減対策特別緊急事業費補助金

市町村等の除染に係る取組に係る費用を、必要かつ合理的な範囲内で国の負担とするべく、「放射線量低減対策特別緊急事業費補助金」を制定。「放射線量低減対策特別緊急事業費補助金には、放射性物質汚染対処特措法に基づく汚染状況重点調査地域に指定されている市町村が対象の5つの事業(「除染実施計画策定に係る業務」、「除染事業」、「線量低減化地域活動支援事業」、「除染に伴う子どもの生活環境再生事業」および「事後モニタリング事業」)および全ての市町村が対象の1つの事業(「専門家派遣事業」)がある。

防水シート

水を通さないシート。

法律

ここで言う法律は、放射性物質汚染対処特措法を指す。

ホールボディカウンター

人の体内に沈着した放射性物質から放出されるガンマ線を、人体の外側から検出する計測装置。測定の対象となる放射性核種はガンマ線放出核種で、代表的なものに、マンガン-54、コバルト-60、セシウム-137などがある。

ホットスポット = 局所

周辺より高い値の放射線量が測定された場所。

ほ場

作物を栽培する田畑、農園のこと。

労働基準法

憲法の「賃金、就業時間、休憩その他の勤労条件は法律でこれを定める」という規定に基づいた、労働条件に関する基本法規であり、労働者の労働条件の最低基準を定めた法律。国家公務員等の一部を除いて、日本国内のすべての労働者に原則適用される。

居住制限区域

年間積算線量が20ミリシーベルトを超えるおそれがあり、住民の被ばく線量を低減する観点から引き続き避難の継続を求める地域。

表面線量率

表面の汚染状況を測定した数値。測定位置は地表から1センチメートル。