復興の加速化に欠かせない常磐自動車道の除染を行うため、同道路内における除染モデル実証事業を実施しました。その結果、本事業で得られた知見をもとに常磐自動車道の除染を行うことで、警戒区域内の全線について、相当程度、線量を低減させる目処が得られました。詳細はこちら(報道発表へリンク)
モデル実証事業の概要(平成24年3月~7月)
場所 | 線量状況 | 事故当時の整備状況 | 空間線量率(µSv/h) | |||
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開始前 | 終了後 | → | 低減率 | |||
区間I | 9.5μSv/h超 (年間50mSv超相当) |
未開通 | 43.1 | → | 8.3 | ▲81% |
区間II | 3.8~9.5μSv/h (年間20-50mSv相当) |
5.8 | → | 2.3 | ▲60% | |
区間III | 既開通 | 5.1 | → | 4.1 | ▲20% |
モデル事業の結果を踏まえ、線量状況に応じて、以下の方針、方法により除染を行っています。
除染対象範囲
常磐自動車道の早期の供用開始を目指し、今後の復旧・整備工事と緊密に連携しながら可能な限り早期に除染を終了させる観点から、路面上の空間線量率が3.8μSv/h 超の箇所を、除染対象範囲とする。
なお、路面上の空間線量率が3.8μSv/h以下の箇所は、生活圏に近接する常磐自動車道の敷地内について除染対象範囲に含めることとし、特別地域内除染実施計画に沿って、今後、計画的に除染を進める(仮置場が確保されることを前提とする)。
除染方針及び除染方法
(1)中線量区間(3.8µSv/h超、9.5µSv/h以下)
今後の復旧・整備工事で修繕・整備する箇所については、路面舗装等の効果による線量低減が期待されることから、それ以外の箇所について、路面上における供用時の空間線量率を概ね3.8µSv/h以下とすることを目指す。
(2)高線量区間(9.5µSv/h超)
合理的な範囲内で効果的な除染を出来うる限り実施し、路面上における供用時の空間線量率を、最も高い箇所においても、概ね9.5µSv/h以下とすることを目指す。
3.8〜9.5(μSv/h) | 9.5〜(μSv/h) | |
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路面(本線用地) | 高圧洗浄、舗装※ | 表土除去、舗装※ |
路面(将来用地) | 除草、混合 | |
切土法面 | 除草 | 除草、植生基材除去 |
盛土法面 | 除草 | |
側溝 | 堆積物除去・清掃 |
※舗装は、復旧・整備工事にて実施