- 市町村ごとの事情が異なることから、進捗に差が生じているため、これまでの経験を踏まえた今後の課題への対処や、復興の動きとの連携の重要性が増しています。
- 地元も相談の上、個々の市町村の状況に応じ、除染の進め方を見直しました。
現状の評価
市町村ごとに下記のような様々な事情があったことから、進捗に差が生じています。
除染に着手するまでの調整に時間がかかった場合
- 区域見直し、除染計画の策定に時間を要したケースあり
- 仮置場の確保や同意取得に時間を要した
- 放射線の健康影響や除染の効果についての懸念
- 中間貯蔵施設設置の道筋が立っていないことにより、除去土壌等の行き先が不透明との懸念
現場条件等により時間がかかった場合
- 降雪等の自然影響を受けたケースあり
- 補償業務の追加
- 実態に即した作業手順や施工計画
等
経験を踏まえた今後の課題
- 作業員の確保(除染作業が労働集約的)
- 安全対策の充実(多くの作業員にとって初めての作業)
- 交通量、廃棄物処理への負荷(作業員移動や除去土壌運搬、作業員宿舎から発生する廃棄物処理)
復興の動きとの連携
- 除染と復興事業との連携(インフラ整備、復興拠点整備、土地利用転換等)の円滑化
- 帰還見込時期を踏まえて除染を行う必要
- 帰還意思やその時期に関する住民の意向の分化
今後の方向性
- 一律に2年間で除染し仮置場への搬入を目指すとした従前の目標を改め、個々の市町村の状況に応じ、復興の動きと連携した除染を推進します。
- その際、除染の加速化・円滑化のための施策を講じるとともに、復興の具体化・進展に応じて除染の進め方を柔軟に見直します。
- 田村市は、除染計画に基づく除染等の措置は終了。楢葉町、川内村及び大熊町は、現行除染計画どおり、平成25年度内の完了を目指します。南相馬市、飯舘村、川俣町、葛尾村、浪江町及び富岡町は、各市町村と引き続き調整を行い、年内を目処に現行除染計画の変更を行います。双葉町については、復興の道筋の検討と合わせ、除染計画の策定に向けて、引き続き調整を行います。