環境省は、10月30日(月)に、デイヴィッド・ブラウワー・センターで、バークレー国立研究所と米カリフォルニア大学バークレー校日本研究センターが主催するイベントに協力しました。
イベントタイトル:
「The Future of Fukushima; A New Generation Rises to the Challenge」 “How did high school students – using innovative sensors and big data – promote the recovery from an environmental disaster?”
トークイベントの様子がYouTubeにアップされておりますので、ご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=er9KfTMhdDo
2011年3月に発生した東日本大震災から6年半が経ち、被災地では復興・創生に向けて、環境回復の活動が進んでいます。一方で、福島に関する正しい情報が、海外には充分に伝わっておらず、風評払拭が課題になっています。本イベントは、バークレー国立研究所の村上治子博士と東京大学の早野龍五名誉教授の協力で実現し、福島の高校生3名が、震災体験からの学びや福島の未来に向けたメッセージを伝えました。当日会場には122名のバークレー校の学生達と大学関係者などが参集しました。
トークイベントの冒頭では、村上博士が、「環境問題におけるモニタリングと住民自主行動の重要性」について話をしました。
次に、早野名誉教授と福島の高校生3名が登壇し、同名誉教授は、「2015年に福島の高校生グループと『世界の高校生の個人線量比較』の論文を英国の専門紙に発表しました。福島は世界と比較しても被ばく線量は高くありません」と述べました。
福島高校スーパーサイエンス部2年の沖野峻也さんは、「D Shuttle という線量計を用いて、自分達で外部被ばく線量に関するデータを解析しています。今は福島の線量は低下しており、健康影響も心配ありません」と話しました。
同校の荒帆乃夏さんは、「福島には美味しい食べ物が沢山あります。福島=美しいというイメージを持ってもらえるように国内外に発信していきたい」と話しました。
ふたば未来学園高等学校2年の遠藤瞭さんは、「15歳の時に大熊町に一時帰宅したことを契機に、将来は福島第一原発の廃炉作業に関わることで故郷の復興に役立ちたい」と話しました。
続いて、サンフランシスコ州立大学と福島大学との交流で、2015年に福島に滞在経験のある米ジャーナリスト2名が、その時の福島体験や感想を報告しました。最後に、環境省から、福島の環境回復について説明し、「国際社会の被災地へのご支援やご協力に心から感謝しています。是非福島にいらして下さい」と述べました。
終了後、福島に関する展示物と映像紹介などがあり、参加者の友好的な懇談の場として盛り上がりました。