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除去土壌の再生利用について

① 再生利用の目的

県外最終処分に向けては、まず最終処分量を低減することが鍵となります。そのためには、中間貯蔵施設に保管される大量の除去土壌等をいかにして効率的に減容処理するか、また、その結果生じる本来貴重な資源である放射能濃度の低い土壌等を再生資材として利用可能とする技術的・制度的・社会的条件をいかに整えるかが課題となります。

2011年11月に閣議決定された基本方針において、除去土壌については、技術の進展を踏まえつつ、保管又は処分の際に可能な限り減容化を図るとともに、減容化の結果分離されたもの等、汚染の程度が低い除去土壌について、安全性を確保しつつ、再生利用等を検討する必要があると示されております。

そのため、環境省は、2016年4月に「中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略」を策定しました。この技術開発戦略においては、周辺住民や作業者に対する放射線に関する安全性を確保することを大前提として、減容処理等を行った上で除去土壌を再生資材化し、適切な管理の下での利用を実現するための基本的考え方を示すこととされています。

② 再生利用の流れ

再生利用事業の流れ フロー図

③ 再生資材化した除去土壌の安全な利用に係る基本的考え方

2016年6月、放射線に関する安全性の確保を大前提に、減容処理等を行った上で除去土壌を再生資材化し、適切な管理の下での利用を実現するための 『基本的考え方』 を公表しました。

本基本的考え方を指針として、実証事業・モデル事業等を実施し、放射線に関する安全性の確認や具体的な管理方法の検証を行うとともに、全国民的な理解の醸成に取り組み、再生利用の本格化に向けた環境整備を進めていきます。

特措法基本方針(2011年11月閣議決定)においては、除染等の措置による長期的な目標として追加被ばく線量が1mSv/年以下となることを目指すこととしており、追加被ばく線量が1mSv/年以上となる区域において除染実施計画を定める区域を指定することとしています。また、除去土壌の減容化、運搬、保管等に伴い周辺住民が追加的に受ける線量が1mSv/年を超えないようにすることとしています。

利用先を管理主体や責任体制が明確となっている公共事業等であって、長期間人為的な形質変更が想定されない盛土等の構造基盤の部材に限定した上で、追加被ばく線量を制限するための放射能濃度の設定(施工中の追加被ばく線量を1mSv/年(供用中はその1/100)、再生利用可能濃度は8,000Bq/㎏以下を原則とし、用途ごとに設定。)、覆土等の遮へい、飛散・流出の防止、記録の作成・保管等の適切な管理の下で、再生資材を限定的に利用することとしています。

再生資材化した除去土壌の安全な利用の図

④ 除去土壌の再生利用の流れ

除去土壌を再生利用する際は、異物を取り除く、水分量や粒度を調整する等、除去土壌を再生資材化する作業を実施します。その後、再生資材をさらに遮へい土で覆うことで、追加被ばく線量の更なる低減を図っています。

再生利用の流れのイメージ

破袋

除去土壌が入った容器を破袋し、除去土壌を取り出します。

破袋の様子

破袋後の原土

分別

除去土壌をふるいにかけ、異物(草木の根や石など)を除去します。

除去土壌をふるいに投入する様子

ふるい後の土壌

除去された異物

品質調整

再生利用の用途に合わせた放射能濃度で選別した土壌の水分、粒度などを改質材を使って調整します。

土壌に改質材を混ぜる様子

品質調整後の土壌

濃度確認

放射能濃度を測定し、再生利用の用途に合わせた放射能濃度以下の土壌であることを確認します。

放射能濃度連続分別機による濃度確認

濃度測定後の土壌

再生資材の完成

ダンプトラック荷台に積載した
土壌の濃度測定

再生利用

除去土壌を再生資材化する作業を終え、再生利用します。

飯舘村での実証事業の際の盛土造成の様子

飯舘村での盛土の様子

⑤ 再生利用の段階的な進め方

「基本的考え方」を踏まえ、可能な限り早期の再生利用の本格化を目指して、それぞれの取組で得られた知見を他の関連する取組にフィードバックしながら、放射線防護の最適化や社会的受容性の向上を図り、以下の取組をそれぞれ段階的に進めていきます。また、それぞれの取組において、技術開発戦略で示した全国民的な理解の醸成等のための取組を行います。

1. 実証事業、モデル事業の実施

「基本的考え方」で示した追加被ばく線量を制限するための管理の妥当性を検証すること等を目的として実証事業を実施しています。また、事業実施者や地域住民等関係者の理解醸成や社会的受容性を向上させること等を目的としてモデル事業を実施します。これらの事業を通じて、放射線に関する安全性、具体的な管理の方法を検証します。

現在、南相馬市の東部仮置場、飯舘村長泥地区の2か所において実証事業を実施しております。

2. 適切な管理の仕組みの検討及び手引きの作成

環境省及び再生利用先の施設の施工・管理等の責任主体の適切な役割分担の下で管理が実施されるよう、特措法に基づく管理の仕組み作りの検討を行っています。また、既存の公共事業等に係る環境関連法令等も含め、再生資材を用いた工事の計画・設計、施工、供用の一連のプロセスにおける留意点を整理した「再生利用の手引き」を作成しております。手引きの作成に当たっては、このプロセスが長期間にわたり、かつ、多様な主体が関与することから、「いつ、どこで、誰が」が明確になるように留意します。

3. 理解・信頼を得るための取組及び必要な環境整備

再生利用の必要性や放射線に係る安全性に関する知見を幅広い国民と共有し、さらには実証事業やモデル事業の結果を地域住民、地元自治体等の関係者と共有するための啓発、対話、体験のための取組を進めます。
また、社会的・経済的・制度的側面から再生資材の利用促進方策やその実施方針等の検討を行います。これらの取組を通じて、再生利用の本格化に向けて環境整備を進めていきます。

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