安全対策

学識経験者で構成される中間貯蔵施設安全対策検討会や中間貯蔵施設への除去土壌等の輸送に係る検討会での検討結果等を基に、中間貯蔵施設において安全に貯蔵を行うために構造上・維持管理上必要となる事項を整理した中間貯蔵施設に係る指針、平常時の安全管理や緊急時の対応の考え方等、輸送基本計画・輸送実施計画を取りまとめました。

また、中間貯蔵施設の周辺地域の安全確保等に関する協定書を福島県と大熊町・双葉町と締結しました。

中間貯蔵施設の整備や管理運営、除去土壌等の輸送に当たっては、これらに基づき、関係法令を遵守し、安全・確実に実施していきます。

1. 施設の維持管理

除去土壌等を施設に搬入完了した後も、国が責任を持って施設の維持管理を行います。土壌貯蔵施設の場合、搬入期間中と同様に、浸出水の処理や施設の点検・保守を継続し、安全性を確保します。また、地下水や浸出水処理施設からの処理水の水質、施設周辺での空間線量率などについても、継続的にモニタリングを行います。

点検・保守を実施する主要な設備(土壌貯蔵施設)

土壌貯蔵施設は、主に以下のような構造を有しており、これらに求められる機能が保たれるよう必要な点検・保守を行っていきます。

構造物 機能
堰堤 貯蔵する除去土壌が流出することを防ぎます。
保有水等集排水設備 貯蔵地内の保有水等を排水し、貯蔵地内での水の滞留を防ぎます。
浸出水処理施設 保有水等集排水設備で集められた浸出水を適切に処理してから放流することにより、公共の水域及び地下水の汚染を防ぎます。
雨水集排水設備 雨水を堰堤の外部に速やかに排水し、被覆工上や堰堤上に雨水が滞留することを防ぎます。
防災調節池 雨水集排水設備により集水された雨を一旦貯留し、放流先の河川又は水路の流量増を防ぎます。
被覆工
(キャッピング工)
除去土壌の飛散及び流出、並びに雨水の貯蔵地内への浸入を防ぎます。また、貯蔵した除去土壌からの放射線を遮へいします。

2. 放射線管理と工事の安全

  • 施設内外における空間線量率や地下水・周辺水域等のモニタリングを実施し、結果を公表しています。
  • 施設の整備により、施設内の空間線量率の低減が見込まれます。また、貯蔵施設における各種対策により、貯蔵している除去土壌等に由来する周辺の空間線量率についても低減が見込まれます。
主な対策
  • 施設の整備に当たり、作業員の被ばくを低減する観点から、整備場所の線量低減を行います。
  • 除去土壌の貯蔵完了後の適切な覆土(土壌貯蔵施設)や、コンクリートの天井・壁(廃棄物貯蔵施設)による遮へい、飛散・流出防止対策等を行います。
  • 施設整備の過程においても、十分な安全対策を講じ、国が責任を持って工事の実施および施設の運営・管理を行います。
主な対策
  • 作業員に対する安全教育や事故防止対策を徹底します。
  • 計画的に施設の定期点検・補修を実施します。
  • 管理区域の設定、人や物の出入管理等を実施するとともに、施設退出時のスクリーニング(汚染検査)を実施します。
  • 適切な保護具の装着等を徹底し、作業員、施設見学者等に対する被ばく管理を実施します。
  • 作業員の被ばく線量の情報を収集・分析し、管理が適切に実施されていることを確認します。

3. 地震・津波等への対応

地震・津波について

地震・津波については、予定地で想定される最大規模の地震動・津波※を設定し、以下の対策等により、安全性を確保します。

主な対策
  • 廃棄物貯蔵施設、減容化施設といった放射性セシウム濃度が比較的高いものを扱う施設は、硬い地盤を有し、津波が届かない丘陵地及び台地に配置します。
  • 各構造物の基本的な構造及び機能が維持されるよう構造物自体の強度を確保します。このため、それぞれの構造物に求められる性能に応じて、必要な地盤改良や耐震設計を行います。

  • 地震動: 想定される最大規模の地震としては、2011年東北地方太平洋沖地震を基に設定します。
  • 津波: 想定される最大規模の津波としては、2011年東北地方太平洋沖地震を基に津波高を設定します。

その他の自然災害について

洪水、雨水対策については、

  • 土壌貯蔵施設の工事中に集中豪雨等が発生した場合であっても、搬入中の土壌の流出を防止し、また、貯蔵地からの浸出水の処理に問題が生じないよう適切な能力を有する浸出水処理施設※を設置します。
  • 除去土壌等の土壌貯蔵施設への搬入後は、貯蔵している土壌等が豪雨により流出しないよう覆土等を行います。


浸出水処理施設(浸出水処理設備へ流入する水量等を調整する浸出水調整設備を含む)については、過去15年間で最大の負荷となる降雨状況を用いて設計します。

4. 緊急時対策(災害、事故等)

自然災害や停電・事故等、想定される事態に対し、十分な対応策をあらかじめ整備し、訓練を定期的に実施します。

具体的な対応策については、事業の施工計画、操業計画の決定に合わせ、現場において適切に対応するため、マニュアル等として定めます。

主な対策

  • 停電時の対応として、非常用発電機を用いてポンプにより浸出水を調整槽へ送水するなど、未処理の水が放流されることのないようにします。
  • 地下水や大気のモニタリングで異常値を検出した場合、その周辺等においてより詳細な測定を実施しつつ、安全が確認されるまでの間は放流水や排気等をストップします。
  • 緊急事態発生時には緊急連絡網に従い速やかに消防署や警察署に連絡するとともに、住民や関係者の皆様に連絡を行います。

5. 地域とのコミュニケーション、情報公開

  • 地域の方々をはじめとする様々な主体とのコミュニケーションや情報公開を積極的に行い、信頼関係を構築することを第一に施設の運営・管理を行います。
  • 国道6号沿いに中間貯蔵工事情報センターを設置しています。
  • 中間貯蔵施設工事の進捗を中心とする福島の環境再生に向けた取組のほか、中間貯蔵施設が立地する大熊町・双葉町の情報を紹介します。

中間貯蔵工事情報センター

▲ページ最上部へ