動画を見る
パート9 第3回 「除去土壌の再生利用実証事業の見学会ってどんなことをしているの?②」
第3回
「除去土壌の再生利用実証事業の見学会ってどんなことをしているの?②」について なすびの解説
今回は、前回に引き続いて、須賀川桐陽高校の生徒さん達が、飯舘村の長泥地区で行われている除去土壌の再生利用実証事業の見学会に参加した時の様子をお伝えします。高校生のみなさんは、再生資材を盛土した造成地での野菜や花の栽培実験を見学しました。ちなみに農地は、放射能濃度の低い除去土壌で作った再生資材を盛土し、放射線を遮るために汚染されていない土を50cm覆土し、造成しているとのことです。地元、長泥地区の住民の方の協力のもと、栽培実験を実施していて、昨年収穫された作物の放射能濃度を測定して、作物への移行を調べた結果は、国が定める一般的な食品に関する放射性セシウムの基準値100Bq/kgを大きく下回る0.1~2.5Bq/kgという低い値だということが分かりました。高校生の感想としては、地元の方と協力することが大事で、それが復興につながる印象がすごく残っているとのことでした。見学会の後、飯舘村の交流センターふれ愛館で、グループに分かれ、テーマを設けて意見を出しあい、インターネットを使って情報を発信することが一番広がると思うという意見や、いつでも人が戻ってこられる環境を整えることが復興になると考えたという意見も出されました。
私は見学会に同行できなかったので、後日、須賀川桐陽高校に伺って、生徒さん達から直接感想を聞くことが出来ました。実際にお聞きしてみると、その土地に直接行って学べることが貴重な体験となっていて、長泥地区では野菜が育ち、花が咲いていて、復興に向けて進んでいることを実感したという感想や、風評被害の根本的なところは、まだまだ理解が進んでいないことだと思っている生徒さんからは、今回の見学会に参加したことを、まずは身の回りやSNSで繋がっている人に向けてだけでも情報を発信していけたらとの思いを語ってくれました。
高校生の皆さんからお話を聞いた私の感想としては、見学会で現地に足を運んだことで学びや発見が多かったと実感していたことが印象的で、しかもしっかりとした自分の考え方や意見を持っていて、こうした若い世代が、今の福島県の現状を自分事として捉えて行動していることを、とても頼もしく感じられました。もし可能であれば一人でも多くの方に長泥地区を訪れて、現状を知って欲しいと思いました。
今回のテーマがより分かる
参考資料・動画集
第3回収録を終えてなすびの「さらなるギモン」とその回答
今回のように学校や団体などの単位で見学会に申し込む場合には、どうしたら良いのか知りたいと思いました。また、個人で見学会に申し込んだり参加したりすることはできるのかも知りたいです。
環境省では、長泥地区環境再生事業についての一般の方向け見学会を定期的に実施しています。月2回開催していますので、下記ウェブサイトを御覧いただき、必要事項についてメール又は電話で問合せ先へお申し込みください。なお、学校や団体で見学会に申し込みたい場合についても、まずは問合せ先にご相談をお願いいたします。
見学会詳細ウェブサイト
問合せ先
中間貯蔵工事情報センター(長泥地区環境再生事業見学会担当)
メール:johocenter@jesconet.co.jp
電話番号:0240-25-8377
第3回撮影時の様子写真ギャラリー
-
再生資材化ヤードを見学する須賀川桐陽高校の生徒の皆さん
-
栽培実証ヤードで環境省喜久川さんから説明を受ける皆さん
-
見学会の後、生徒同士で意見を出し合う様子