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パート6 第2回 「仮置場だった場所はどうなっているの?」

第2回

「仮置場だった場所はどうなっているの?」について なすびの解説

除染で出た除去土壌の中間貯蔵施設への搬入が進みつつある中で、仮置場だった場所が、どうなっているのかを調べる為に、今回は葛尾村に伺い、葛尾村で酪農を営んでおられた佐久間さんにお話を聞いてきました。

佐久間さんの牧場の牧草地は、今年の3月まで、仮置場として使われていましたが、春に返還されてから、一度クリムゾンクローバーを栽培。それを肥料にして、7月にトウモロコシをまき、9月に収穫されたそうです。しかし、まだ地力がない事が判明したので、地力を回復させる為に、今はもう一度クリムゾンクローバーを植えているとの事でした。

現在、その収穫したトウモロコシを、試験的に飼育している8頭の牛に餌として食べさせて、その絞った牛乳の放射性物資の移行検査を実施している状況で、トウモロコシ自体の検査結果は全て不検出、また牛乳も二度ほど検査しているそうですが、こちらも不検出だったとの事でした。

佐久間さんから、震災前にしてきたように、自分のところで採れたもので育てて、親牛になってからも、できるだけ購入飼料に頼らないで牧場経営をしていきたいとの思いを聞かせていただきました。

とは言え、まだ牛乳の出荷は再開できておらず、営農再開は、当然牛乳の出荷ができるようになってからになり、2ヶ月くらいの試験期間を設けているそうで、その期間に納得できる結果、そして何より安心・安全が担保できるようになってから出荷を再開したいとの事でした。

葛尾村は農業の村なので、若い世代が引っ張っていけるような経営だったり、みんなのリーダーとして、農業をやっていける姿を見せて、まわりの人たちに少しでもエネルギーをあたえられるようになりたいと、力強く語っていた佐久間さんの眼差しが印象に残りました。

仮置場だった場所を返還されてから、以前は牧草地だった農地でクローバーやトウモロコシを植えて営農再開に向けて動き出した佐久間さんですが、牛乳の安全性も確認し続けながら、葛尾村の農業を盛り上げたいと頑張っておられます。

奇しくも私と同世代の佐久間さんが、村の農業を担うリーダーとして、まわりを引っ張っていける存在になりたいと仰っていた姿は、とても格好良かったですし、私自身の励みにもなりました。

福島県内には、逆境の中でも、しっかりと前を見据え、困難に立ち向かう若い世代の方々がいる事を改めて感じられて、頼もしくもあり、私もそうありたいと強く思わされもしました。

第2回収録を終えてなすびの「さらなるギモン」

ギモン

同じように仮置場から返還された場所で、元々の形での活用が始まっていたり、返還後の活用が決まっていたりする場所があれば知りたいと思いました。

除染情報プラザ(現 環境再生プラザ) アドバイザー青木さん

福島県内に設置された仮置場は1,300箇所ありましたが、2018年9月末時点で、その内の250箇所で原状回復が進み、土地所有者の方への返地が済みました。これらの仮置場の多くは、もともとは田畑など農地でした。このため、環境省では2018年4月に「仮置場等の原状回復に係る現場手順書」を定め、あぜや用水路の再整備や農地の地力回復等を進めることで、円滑な営農再開が可能になるように努めています。農地以外にも宅地などが仮置場として使われている場合もありますので、それぞれの場所の特性に応じて、適切かつ円滑に仮置場の跡地の活用が進むようさまざまな努力がなされているところです。

よくわかりました。青木さんありがとうございました!

第2回撮影時の様子写真ギャラリー

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