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パート4 第9回 「除染土壌の輸送ではどのような安全対策をしているの?」
第9回
「除染土壌の輸送ではどのような安全対策をしているの?」について なすびの解説
除染土壌の輸送について、実際に輸送しているトラックがどのような安全対策をしているのか、現地に足を運んで調べてきました。
まず、仮置場からの除染土壌などの搬出の際には、遮水性の大型土のう袋に入れて飛散や流出を防止し、その際、破損や不具合が生じていた場合は、新しい土のう袋に詰め替えるそうです。
積み込んだあとは、荷台を遮水シートで覆ってしっかり固定して、搬出前にはトラック周囲の放射線量も測定しているとの事でした。
輸送中、輸送しているトラックは、除染土壌を輸送していることがはっきり分かるように前後左右に表示をしていて、高速道路のパーキングエリアには、輸送車両休憩のための専用駐車マスが設けられ、昨年からの試験輸送で、輸送車両がパーキングエリアに立ち寄ったことで空間線量に変化はなかったそうです。
また、輸送ルートには放射線を測るモニタリングポストが設置されていて、輸送車両の走行があった場合となかった場合での放射線量率に大きな変化はみられなかったとの事でした。
さらには、保管場への輸送後、荷おろしした後にもスクリーニング施設で放射線量を測定し、基準値内であることを確認した後、同じルートで仮置場に戻るとの事で、昨年の試験輸送のトラック7380台中、放射線量が基準値を上回るトラックはなかったそうです。
今回は、除染土壌を輸送しているトラックがどのような輸送ルートを走行しているのか、実際に高速道路のパーキングエリアに立ち寄ったり、双葉町の保管場に伺って、輸送トラックがどのような流れで保管場に荷おろしをして、スクリーニングをされているのかも、この目で確認してきました。
除染土壌などを輸送するトラックは、土のう袋に遮水シートを被せて飛散流出防止対策をしたり、休憩には高速道路のパーキングエリアで専用駐車マスを使い、保管場への輸送後は、スクリーニングを行うなど、輸送前・中・後と、さまざまな安全対策が講じられている事が理解出来ました。
今回番組に登場した用語解説
- 中間貯蔵施設
- 除染作業で集めた土や草などの除去物を袋に入れて、一時的に保管する場所のこと。
【中間貯蔵施設に貯蔵されるもの】- 除染に伴い生じた土壌、草木、落葉・枝、側溝の泥等(可燃物は原則として、焼却して、焼却灰を貯蔵)
- 上記以外の廃棄物(廃棄物1kg当たり放射能濃度が10万ベクレルを超えるものを想定。可燃物は原則として、焼却して、焼却灰を貯蔵)
- 放射線量
- 自然界にもともとある放射線や、福島第一原子力発電所事故により放出された放射性物質による放射線を合計した量の意味となる。
- 空間線量率
- 空間線量とは、空間における放射線の量(強さ)で、一般に大気、大地からのガンマ線、宇宙線等が含まれる。単位時間当りの線量を線量率という。
空間線量率についての補足はこちらをご覧ください。
今回のテーマに関連する
過去動画
第9回収録を終えてなすびの「さらなるギモン」とその回答
今回は、除染土壌輸送の安全対策について調べましたが、仮置場から除染土壌が搬出された後、その仮置場は最終的にはどうなるのか、現時点での方針を知りたいと思いました。
基本的な方針としては、元通りにして戻すことになります。
仮置場になっていた土地の所有者の方の意向をお伺いし、放射線の影響が無いことを確認した上でお戻しします。
例えば、以前は田畑として使用されていた土地の場合は、営農が再開できる状態にして土地をお返しします。
第9回撮影時の様子写真ギャラリー
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出演者の畊野さんとなすびさん
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専用駐車マスで積荷のチェック
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輸送車両の専用駐車マス