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パート3 第7回 『除染をへて地域ではどんな活動がされているの?』
第7回
「除染をへて地域ではどんな活動がされているの?」について
なすびの解説
福島県内で除染が進められている中で、各地域では震災前のような暮らしを取り戻すために様々な活動がなされています。今回は南相馬で活動されている「南相馬除染研究所」の理事長・髙橋荘平さんにお話を伺いました。
髙橋さんは、地元の産婦人科で院長として多くの地域住民の方と関わりをもたれてきたお父様の遺志を引き継ぐ形で、町を守りたいという思いから震災後に「南相馬除染研究所」を創設されました。震災直後は、放射線の不安を解消するために、放射線量の測定や地域の除染をするところから活動をスタートさせたそうです。現在は、除染は行政が実施していることから、除染ではなく、再生や復興に向けた新たな活動にも取組んでいらっしゃいます。
具体的には、ソーラーシェアリングという太陽光発電を使った農業の再生を目指した取組みなどをされているそうです。髙橋さんご自身の農業経験は少ないものの、南相馬を何とかしたいという思いで、地元の農家さんたちと一緒に農業を盛り上げていくことを目標にした活動に力を注いでいるとのことでした。
今後は、現状の不安を解決することや安心できる環境を取り戻すことはもちろんですが、農業を再開することなどによる地域のしっかりとした再生、将来の希望に繋がるようなこと、どちらも大切なことなので、多くの人たちと協力しながら活動を続けていきたいとのことでした。
震災直後から現在に至るまで、時間の移り変わりに柔軟に対応しながら様々な事に挑戦を続けている「南相馬除染研究所」の活動を伺い、南相馬の未来が明るいものになると感じられました。
今回番組に登場した用語解説
- ソーラーシェアリング
- 農地に太陽光パネルを設置して発電し、それによって得られた電力を利用して営農を同時に行うこと。
- 放射線量
- 自然界にもともとある放射線や、福島第一原子力発電所事故により放出された放射性物質による放射線を合計した量の意味となる。
今回のテーマがより分かる
参考資料・動画集
第7回収録を終えてなすびの「さらなるギモン」とその回答
ニーズに応じた活動を続けている「南相馬除染研究所」の、今後の取組について詳しく知りたいと思いました。
震災後の2011年7月から続けている放射線量の測定の継続、「えこえね南相馬研究機構」としての活動でソーラーシェアリングの推進、また、地産地消に繋がるように風力、水力、バイオマス、バイオガス、様々な再生エネルギーを学び、実践していく事を目標に掲げています。
そういった活動を通じ、震災から復興した街、県として、住んでいる人皆の自信に繋がっていけたら、最高だな~と思っています。
第7回撮影時の様子写真ギャラリー
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南相馬「再エネの里」
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南相馬「再エネの里」内のソーラーシェアリングの設備
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栽培されていたナスビも育ってきていました!
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南相馬除染研究所・高橋荘平さんとなすび(二人は同い年!)