この度、『なすびのギモン』のパート4が始まる事になりました。

三年前『なすびのギモン』が始まった時、こうして四年の長きにわたって続くとは想像もしていませんでした。

私の家族が住む福島市内の実家も除染されていますし、他人事とは捉えず、常に福島県民目線を心掛け、この三年間取り組みを続けてきた自負は持ちつつも、やはり今の福島を少なからず憂う部分も感じております。

過去三年間、除染に関する様々な取り組みについて、実際に現場に足を運び、自分の目で見て、耳で聞いて、肌で感じた事を、率直に伝えてきました。

そんな中、三年間続けてきて一番感じたのは、やはりニーズの変遷でした。

初めは、除染に対して福島県民の皆様が持っている不安や悩みを解消させられるような情報発信や、基本的な放射線の知識を学んだりしました。

二年目以降は、除染後の生活についてや、福島県の水と米の安全性、更に去年からは中間貯蔵の事や避難指示が解除された地域の取り組み等も紹介してきました。

パート4では、ニーズの変化を踏まえた形で、除染に関する情報だけでなく、避難指示が解除された地域の今、そして今後避難指示解除を控えた地域の状況についても目を向けていきたいと考えております。

正直、まだまだ問題は山積みですし、解決するには時間が掛かる事も多いですが、でも私は、つぶさに福島県の現状を見つめながら、未来につながる前向きな福島県の取り組みをお伝えしていきたいと思っています。

又、余談にはなりますが、4という数字になぞらえますと、私は今年5月に四度目の挑戦で、エベレスト登頂を果たしました。

苦難と試練の連続で、様々な困難に見舞われましたが、登山未経験者でも世界最高峰の頂上に登りつめる事が出来ました。

不可能な事はあるかも知れませんし、どんな夢でも絶対に叶うなんて格好の良い事は言えませんが、諦めずに努力を続ければ叶えられる夢は必ずあると信じ挑み続けました。

私は福島の皆様と共に、復興に向けて進んでいく福島県に寄り添い、これからも諦めずに努力を続けて参ります。

一人で出来る事には限界があるかも知れませんが、県民が一丸になれば、より良い福島県を目指せると強く願ってもおります。

おこがましいとは存じますが、『なすびのギモン』パート4がその一助になれれば幸いです。