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  2. 県外最終処分に向けた取組

① 福島県内で生じた除去土壌等の県外最終処分の必要性

東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故後、福島県内では除染等による環境再生の取組が進んでいます。一方、除染等により大量の除去土壌等が発生し、これらは現在、福島県内に整備された中間貯蔵施設に保管されています。

中間貯蔵施設が立地する、福島県大熊町・双葉町の方々には、原発事故により避難を余儀なくされた中で、中間貯蔵施設の受入れに当たり、福島の復興のために場所によっては先祖代々受け継ぐ土地・家屋を手放すという大変重い決断をしていただきました。この決断があったからこそ、中間貯蔵施設への除去土壌等の搬入が進み、県内各地に設置された仮置場が解消され、福島全体の復興が大きく進展しました。原発事故による影響がもっとも深刻であった福島の皆様に、これ以上の負担を生じさせないようにするため、中間貯蔵開始後30 年以内(2045年3月まで)の福島県内の除去土壌等に係る県外最終処分の方針は法律(中間貯蔵・環境安全事業株式会社法)にも規定された国の責務となっています。

② 復興再生利用の取組

福島県内で発生した除去土壌等の県外最終処分の実現に向けては、除去土壌の復興再生利用等による最終処分量の低減が鍵となっています。

中間貯蔵施設で保管されている土壌のうち、約4分の3は利用が可能であり、貴重な資源として公共工事等で利用(復興再生利用)していきます。これにより、最終処分量を減らすことができます。
詳しくは以下のページをご覧ください。

除去土壌等の放射能濃度分布

復興再生土:復興再生利用に用いる除去土壌

③ 県外最終処分に向けた取組状況

環境省では、2016(平成28)年に策定した「中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略」等に沿って、減容技術の開発、再生利用の実証事業、全国民的な理解醸成等を進めてきました。

2025(令和7)年3月、技術開発戦略に基づくこれまでの取組の成果や、国内外の有識者からの助言等も踏まえ、復興再生利用・埋立処分の基準等を策定するとともに、最終処分場の構造・必要面積等の複数選択肢を含めた「県外最終処分に向けたこれまでの取組の成果と2025年度以降の進め方(中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略の取りまとめ)pdfアイコン(651KB)」について取りまとめました。

現在、環境省では、2025(令和7)年9月に設置した「環境再生に関する技術等検討会」において、復興再生利用及び除去土壌等の最終処分に係る事項をはじめ、環境再生に係る技術的な事項等について検討を行っています。

また、除去土壌の再生利用等による最終処分量の低減方策、風評影響対策等の施策について、政府一体となって推進するため、「福島県内除去土壌等の県外最終処分の実現に向けた再生利用等推進会議」が設置されました(本ページ⑤を参照)。

引き続き、2045年3月までの県外最終処分の実現に向け、取組を着実に進めてまいります。

  • 2025(令和7)年3月の基準策定に伴い、復興再生利用は「事故による災害からの復興に資することを目的として、再生資材化した除去土壌を適切な管理の下で利用すること」と定義されました。
    それ以前に行った同様の取組については、除去土壌の再生利用として検討されていたため、本ホームページ上には両方の表記がございます。

④ 県外最終処分に向けたこれまでの取組の成果と
2025年度以降の進め方

環境省では、技術開発戦略に基づき、除去土壌等の減容技術等の開発を実施するとともに、福島県内における除去土壌の再生利用実証事業等により安全性等に関するデータを蓄積し、「復興再生利用の基準」や「復興再生利用に係るガイドライン」(以下、ガイドライン)の策定に向けた検討等を行いました。また、最終処分の基準に関する検討や、減容技術等の組合せを踏まえた最終処分シナリオに基づき、最終処分場の構造・必要面積等に関する複数選択肢の検討を行い(本ページ⑥を参照)、あわせて、全国民的な理解の醸成のための様々な取組も実施しました。

2025(令和7)年3月、「県外最終処分に向けたこれまでの取組の成果と2025年度以降の進め方(中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略の取りまとめ)」の取りまとめを行い、技術開発戦略に基づくこれまでの取組の成果を踏まえ、「復興再生利用の推進」「最終処分の方向性の検討」「全国民的な理解の醸成等」に係る2025(令和7)年度以降の当面の進め方を示しました。

⑤ 福島県内除去土壌等の県外最終処分の実現に向けた
再生利用等推進会議

福島県内除去土壌等の県外最終処分の実現に向けて、除去土壌の復興再生利用等による最終処分量の低減方策、風評影響対策等の施策について、政府一体となって推進するため、「福島県内除去土壌等の県外最終処分の実現に向けた再生利用等推進会議」(以下、閣僚会議)が2024(令和6)年12月に設置されました。

閣僚会議では、2025(令和7)年5月の第2回会合において「福島県内除去土壌等の県外最終処分の実現に向けた再生利用等の推進に関する基本方針」を策定し、2025(令和7)年8月の第3回会合において、政府一丸となって当面5年程度で主として取り組むことを取りまとめた「福島県内除去土壌等の県外最終処分の実現に向けた復興再生利用等の推進に関するロードマップ」(以下、ロードマップ)を決定しました。
閣僚会議は、ロードマップに基づく県外最終処分に向けた取組を段階的かつ確実に実施できるよう、年に1回程度開催し、進捗状況を継続的に確認することとしています。

⑥ 県外最終処分に係る複数選択肢

(1)除去土壌の減容処理技術

環境省では県外最終処分に向けて減容・再生利用の技術開発を進めるために、技術実証事業を実施し、最終処分シナリオの検討に当たっての参考とするため、各減容技術等について原理等を踏まえて分類し、4つの評価項目(①課題となり得る事項、②処理効果、③処理能力、④コスト等)で個別技術の比較評価を行いました。

1.分級

放射性セシウムが土壌のうち細粒分に付着しやすいという特性を踏まえ、土壌を細粒分と砂・礫に分離する方法であり、同様の特性を持つ重金属を分離する技術として従来から多用されている技術です。

2.熱処理

分級後の細粒分(シルト・粘土)、または放射能濃度の比較的高い土壌等を対象とし、熱エネルギーによって放射性セシウムを気化させ、排ガス処理工程で飛灰として回収することで最終処分量を減少させる技術です。

3.飛灰洗浄

熱処理により発生した飛灰に付着した放射性セシウムは水に溶けやすいことから、飛灰を水で洗浄することでセシウムを水に溶出させ、吸着剤により吸着・安定化することで最終処分量を減少させる技術です。

(2)減容処理技術等の組合せを踏まえた最終処分シナリオと複数選択肢

環境省では、「中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略検討会」において、技術実証事業の成果を踏まえた各減容技術等の評価を行い、県外最終処分に係る複数選択肢を提示するために、減容技術の組合せ等を検討しました。検討においては、除去土壌と廃棄物(焼却灰)は性状等が異なるため、分けて検討を行いました。除去土壌については、技術の組み合わせにより4種類のシナリオを検討し、廃棄物(焼却灰)については、直接安定化処理を行う方法、または更なる減容化を図り、洗浄・吸着処理を行った上で安定化処理を行う2種類のシナリオの検討を行いました(下図参照)。

環境省では2025(令和7)年3月、減容技術等の組合せを踏まえ、4つのシナリオを提示しました。シナリオでは、それぞれ最終処分量や放射能濃度を示した上で、最終処分場の構造・必要面積等をまとめた選択肢(県外処分に係る複数選択肢)として整理しています。

8,000Bq/kg超の除去土壌の最終処分シナリオ

廃棄物(焼却灰)の最終処分シナリオ

  • 廃棄物(焼却灰)の最終処分シナリオの番号は最終処分の技術の組合せと対応

県外最終処分にかかる複数選択肢

中間貯蔵施設内における除去土壌の分級処理システム実証試験

参考資料・リンク集」に除去土壌の分級処理システムの実証試験に関する紹介動画を掲載しています。

中間貯蔵施設内における除去土壌の分級処理システム実証試験


土壌分級処理の実証事業って何をやっているの?

⑦ 理解醸成への取組

福島県外での最終処分を実現するためには、復興再生利用や最終処分に対する全国民的な理解の醸成等の取組を進めています。

福島、その先の環境へ。

「福島、その先の環境へ。」では、福島の環境再生と復興を目指す様々な取組に関する情報を発信しています。

もっと知ってね、復興再生土

「もっと知ってね、復興再生土」では皆さんに知っていただきたい復興再生土に関する情報を発信しています。

現地見学会

中間貯蔵施設や飯舘村長泥地区環境再生事業等、福島県内の環境再生に関わる施設や事業の現場を一般の方に実際にご覧いただける見学会を定期的に実施しています(事前申し込みが必要です)。

SNSによる情報発信

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⑧ 県外最終処分・復興再生利用(再生利用)に係る
主な経緯

年月 経緯
2011(平成23)年11月 放射性物質汚染対処特別措置法の基本方針」を閣議決定
2014(平成26)年7月 環境省と復興庁より「中間貯蔵施設等に係る対応について」を公表pdfアイコン(153KB)
県外最終処分に向けては、8つのステップで進める考えを提示
※県外最終処分に向けた考え方(8つのステップ)」pdfアイコン(345KB)
2014(平成26)年11月 中間貯蔵・環境安全事業株式会社法(改正JESCO法)が成立
2015(平成27)年2月 福島県、大熊町・双葉町及び環境省との間で、「中間貯蔵施設の周辺地域の安全確保等に関する協定pdfアイコン(108KB)」を締結
2015(平成27)年7月 中間貯蔵除去土壌の減容・再生利用技術開発戦略検討会(第1回)開催
2016(平成28)年4月 土壌及び焼却灰の熱処理技術実証事業の試験開始 ※2017年度に終了
中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略pdfアイコン(284KB)」を策定
2017(平成29)年4月 南相馬市仮置場における試験盛土造成実証事業(再生資材化の作業開始)※2021年度に終了
2018(平成30)年11月 飯舘村長泥地区における農地造成実証事業(試験栽培開始)
2018(平成30)年12月 中間貯蔵施設内における除去土壌の分級処理システム実証事業(試験開始)※2019年度に終了
2019(平成31)年3月 中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略 戦略目標の達成に向けた見直しpdfアイコン(58KB)」を決定
2020(令和2)年1月 大熊町における中間貯蔵施設技術実証フィールドの運用開始
技術実証フィールド(JESCO)
2022(令和4)年10月 中間貯蔵施設内における道路盛土実証事業の開始(工事着工)
2023(令和5)年1月 飛灰洗浄処理技術等実証試験(試験開始)※2023年度に終了
飛灰洗浄処理技術等実証試験(JESCO)
2024(令和6)年12月 福島県内除去土壌等の県外最終処分の実現に向けた再生利用等推進会議(第1回)開催
福島県内除去土壌等の県外最終処分の実現に向けた再生利用等推進会議(内閣官房)
2025(令和7)年3月 県外最終処分に向けたこれまでの取組の成果と2025年度以降の進め方(中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略の取りまとめ)pdfアイコン( 652KB)」をとりまとめ
復興再生利用の基準」「復興再生利用に係るガイドラインpdfアイコン(3.2KB)」を公表
2025(令和7)年5月 福島県内除去土壌等の県外最終処分の実現に向けた再生利用等推進会議(第2回)開催
福島県内除去土壌等の県外最終処分の実現に向けた再生利用等推進会議(内閣官房)
福島県内除去土壌等の県外最終処分の実現に向けた再生利用等の推進に関する基本方針pdfアイコン(302KB)」決定
2025(令和7)年8月 福島県内除去土壌等の県外最終処分の実現に向けた再生利用等推進会議(第3回)開催
福島県内除去土壌等の県外最終処分の実現に向けた再生利用等推進会議(内閣官房)
福島県内除去土壌等の県外最終処分の実現に向けた復興再生利用等の推進に関するロードマップpdfアイコン(1.7MB)」決定

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