なすびのギモン パート3

なすび です!放射線や除染など、福島で暮らしていくためのギモンをボクが分かりやすくレポートしてきました!

「なすびのギモン」パート3 全10回が終了いたしました。

御高覧頂きました視聴者の皆様には、この場を借りまして厚く御礼申し上げます。

さて、今回のパート3では、除染が進んでいる福島県内で、除染の進捗情報に加えて、除染後に始まった各地域での新たな活動や取り組みなどを紹介させて頂く事が多くなりました。

『なすびのギモン』は、一昨年に除染の情報番組として放送が開始された訳ですが、去年のパート2からは、直接的な除染情報だけでなく空気や水、米の安全性についても目を向けたり、除染後の地域の活動も紹介したりもして、取り扱う内容の変遷を感じました。

そしてパート3で、より多くの除染後の動きについて御紹介する事となりました。

印象に残ったものとしましては、保育園での子どもたちの外遊びが再開されるまでの苦労話をお聞きしたり、除染除去物の仮置場からの中間貯蔵施設への試験的な輸送が始まり、仮置場での搬出時の管理状況や輸送時のトラックの管理の現場にも伺い、その安全面を確認出来た事だったり、避難指示が解除になった地域での復興支援員や支援団体の活動を御紹介もしまして、地元の方からは、こういった方々がなくてはならない存在になっているとのお声も聞けたりしました。

又、全町民避難から避難指示が解除になった楢葉町にも赴きました。

そこでお聞きした話や、そこでできた繋がりは、これからの福島の復興と再生に必要不可欠な要素が含まれているとの実感も得られました。

去年も感じた福島県内でのニーズの変化は、より一層切実なものとして感じましたし、こうして得られている実感は、この三年間、『なすびのギモン』を続けてきたからこそ感じられる実感だと思います。

これは自己満足ではなく、伺った先の皆さんからも、紹介してくれて嬉しいとの御意見を頂けたりしましたので、御紹介できたことに価値があるんだと自負させて頂いてもおります。

東日本大震災から四年半が過ぎ、原発事故後の様々な課題に直面しながらも、除染を経て、そういった新しい動きが福島県内で次々に産声を上げている事に、今後の福島県の可能性を大いに感じられもしました。

とは言え、中間貯蔵施設の用地確保が難航している事など、まだまだ問題も多くあり、全ての歯車が噛み合うまでには多くの時間がかかる事も間違いありません。

それでも、前向きに活動を始め、その活動を継続している福島県民の方々に習って、私も福島県の現状を見つめ続けていきたいと、改めて覚悟を持つ事も出来ました。

余談にはなりますが、先日、福島第一原発内に現状の視察に伺ってきました。

今回、初めて第一原発に立ち入ったんですが、映像などでしか目にする事がなかった原発内の様子を直に見て、廃炉に向けた作業が進んでいる事をその現場で感じられた事は、今の私に出来る事は何かを改めて気付かせてくれる分岐点になったようにも思えました。

今回の視察も、『なすびのギモン』に携わった事から派生した流れですし、そういった意味でも、これからも『なすびのギモン』で培った知識や見識と、新たに育めている県民の皆様などとの御縁や繋がりなどの積み重ねを活かしながら、状況やニーズの変化を見極めつつ、福島県の復興と再生の動きに微力でも関わって参ります。

2015年10月19日 なすび